高校に入学してから1年
僕は2年生になると共に生徒会長にもなった
ころちゃんも書記として今年から生徒会のメンバーに加わった
僕はあなたの下の名前ちゃんを見つける事が出来ていない
いくら1学年400人でもそろそろ見つかってもいい頃だ
だけど、あなたの下の名前はどこにもいなくて
ある日の帰り道、ころちゃんにそんな事を言われた
なんて言い返してしまったけれど
ころちゃんの言った事はものすごく現実的
そもそもなんとなくあなたの下の名前がこの学校に来るんじゃないかっていう
根拠のない考えで僕は色々な人を説得して今通っている
それにころちゃんの言っていた通り
12年も経ってれば変わってしまっていてもしょうがない
僕だってかなり変わったと思うし
そう呟いた時
見つけたんだ
昔と変わらない優しい笑顔と
僕の大好きな温かい雰囲気の彼女を
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!