第14話

# 13
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2025/01/23 12:01 更新


あなた
  うぅ…っ、  


  あれから10分。

  もうそろそろ朝のホームルームが始まるから

  教室に戻らなければならない。

  だけど、手持ちの鏡で顔を確認したところ

  メイクは落ちているし目は腫れている。

あなた
  こんなんじゃ戻れないよ…  


  結局、重い足を運びながら保健室へと向かった。

  誰にも会わないように願いながら。

青柳冬弥
  …姫乃さん  


あなた
  あっ、  


あなた
  青柳くん…  


  こんなときに限って推しと出会っちゃうとは…

  運があるのかないのか。

青柳冬弥
  どうかされたんですか?  


あなた
  ちょっと気分が優れなくて、  


青柳冬弥
  そうなんですね…お大事に  


青柳冬弥
  よければ俺も一緒に行きましょうか?  


あなた
  いやいや…いいよ  


  なんか申し訳ないし…

  体調が悪いわけでもないのに。

青柳冬弥
  そうですか…  


青柳冬弥
  何かあったら俺に言ってください  


青柳冬弥
  なんでも聞くので…では  


  青柳くんは優しく微笑んで

  自分の教室へと向かっていった。

あなた
  💭優しすぎるでしょ…  


あなた
  はぁ…もう帰ろ  




  結局、早退して家に帰ってきてしまった。

  あれから7時間、何をやる気もわかなくて

  食事すらとっていない。

  外の景色から予想するに、今は午後5時くらいだと思う。

あなた
  そろそろ…何かするか  


  重い身体をおこしたその時、

  インターホンが鳴った。

あなた
  はい…どちら様ですか  


東雲 彰人
  東雲彰人…お前の彼氏だな  


  画面に映ったのは、見慣れたオレンジ頭だった。



  玄関の扉を開けると、東雲はすぐ入ってきた。

あなた
  彼氏にした覚えないんですけど  


東雲 彰人
  冗談だっつの  


東雲 彰人
  …お前、元気ねぇな  


  朝の一連の流れ見てたでしょ…

  そう言いたくなる気持ちを押さえて

  なんとか返事をする。

あなた
  メイク落ちちゃって
  気分も下がったー…みたいな  


東雲 彰人
  …やっぱ朝のあれか?  


東雲 彰人
  あんときは…ごめんな  


あなた
  えっ、  


  急に謝られて、なんて返事をしたらいいのか

  わからなくなってしまった。

あなた
  …いいよ、東雲は悪くないじゃん  


東雲 彰人
  でも、  


あなた
  それに私、別に気にしてないから!  


あなた
  …悪口聞いちゃったときは  
  ちょっと気にしたけど


あなた
  でも気にしたら負けじゃん、?  


あなた
  明日からはまた頑張るもん  


  東雲は優しい目で私を見て言った。

東雲 彰人
  抱いていいか?  


あなた
  は?いやお前今じゃない…  


  こんなときまで下ネタ言ってる余裕ある?

  と、さすがの私も怒りそうになったとき

  私は東雲に抱きしめられた。

東雲 彰人
  …そうじゃなくて  


  今まで感じたことのないほどの

  暖かさに包まれる。

あなた
  …ばか、語弊があるでしょ  


  しばらく東雲の温もりに包まれていたら、

  東雲が私の目を見て言う。

東雲 彰人
  好きだ、あなたの下の名前  


あなた
  …知ってる  


あなた
  でもごめん、また今度にして  


  私は東雲から離れて言う。

  
あなた
  好きな人からの告白は…
  もっと可愛い顔してないと受け取れない  


  下ネタばっか言うし、馬鹿な東雲だけど

  一緒にいたら楽しくて…

  それは私の初めての親友だからって思ってたけど

  たぶん違う。

  これは、恋だ。

  やっぱり私、ずっと東雲のことが好きだったんだ。



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