あなた side
朝7時、カーテンの間から差し込む
太陽の光で目が覚め
軽くシャワーを浴びて頭をスッキリさせた後
朝ごはんを作るためにキッチンへ行く
いつもなら白米に魚と味噌汁、もしくは
パンと卵とウィンナーの簡単なホットドッグだが
今日はまだ私のベッドで寝ている人が
熱を出しているため
軽くて食べやすい、消化のいいものにしようかと思う
何がいいかな…風邪のときはお粥だけど…
にぃには風邪じゃなくて熱だしな…
うどんとか、そうめんとかか…?
時期的にも身体的にも暑いだろうから
お粥とかより冷たいものがいいだろうし……
そうめんにしようかな
そうめんの具何入れよう
何があったっけな…
キュウリとかトマトとかあったらいいんだけど……
そう思い、冷蔵庫の野菜室を開く
良かった良かった
じゃあ具材はキュウリとトマトにしようかな…
よし、そうと決まれば料理開始だー
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工程が簡単なため料理と言えるほどの料理ではないが
料理開始から15分が経過しバニの分は終わった
そうめんを茹でて
キュウリとトマトを一口サイズに刻み
そうめんをタッパーに
キュウリとトマトをお皿に盛り付けてラップをし
冷やすために冷蔵庫に仕舞った
自分の分を作るための食材を取って
米を炊いて火をつける
いつも通りの白米と魚と味噌汁
慣れているからものの三十分程度で終わった
時計の針は8時を過ぎていた
いつもならそろそろバニが
起きてくる時間だな と 思いながら
使った器具を洗うためにシンクに立った
だが、急に後ろから人の気配がして
お腹に手を回され抱きつかれ
体が硬直してしまった
え、あ、え、……やばいしぬ
なにこれバックハグ?え?どゆこと?
距離近くない?え?何?
あ、寝ぼけてるわこれ…
寝ぼけてるどころかもはや寝とる……
全然目開いてねぇし……
ドキドキして損した
ほんとこういうとこだよねこの人
はームカつくわ
なんて思っているが
まぁ相手は病人なので
ここは冷静に、ね
完全に寝てる……
うなじに頭擦り付けるのやめてくれ……
擽ったいんだけど……
てかどうしよう…
取り敢えず目覚まさせてから…
熱を測って、食欲あったらご飯食べさせて
薬飲めるんなら解熱剤飲ませて…
んでまた寝かすか…
あと冷えピタと氷枕も変えないとな…
色々考えながら
洗い物をすぐに終わらせて
食器乾燥機に入れて手を拭く
目を覚まさせるために
私のお腹に回されている腕を解いて
目を合わせる
声を掛けてみるけど起きる気配は無い
んー……どうしよう…
とういうか私が支えてるからとはいえ
立ったまま寝てるのすごいな…w
あ、今お腹鳴った
食欲はあるっぽい、良かった
なら尚更起きて貰わないとな
もう一度声を掛ける
お、ちょっと瞼動いた?
あと少しで起きそうだな……
あ、そうだ
これで起きなかったときが一番はずい
でも、多分、起きるはず、、?頼むから起きてくれ……
活動始めてから幼馴染バレしないように
配信中はにぃに呼び封印して
ボロが出ないように裏でも
活動名で呼び合うようになってからというもの
にぃに呼びを恋しがってるんだよな…
だるさんのことお兄ちゃん呼びしたときとか
ノリでキモいとかだるさんのことボロクソ言ってたけど
あれ多分普通にキレてたし…
なんて考えていたら
バニの瞼が開いた
えー…にぃに呼びそんなに好きなんだ…
幼馴染だし昔から好きだけど
こういうとこちょっとキモイんよな
欲望に忠実というかなんというか
まぁいいや、そんなことよりご飯ご飯
冷蔵庫から冷えピタを取って
昨日寝ている間に貼った冷えピタを
剥がし、おでこに手を当て熱を測りながら具合を聞く
うん、食欲はあるね
うわあっっつ 全然下がってない…
取り敢えず冷えピタ貼るか…
えろ……
相手病人だぞ……
いやでも今の声はえろいって…
あーもうほんとこいつむかつく!
なんで私だけこんなドキドキしなきゃいけないの…
冷えピタを貼ったときにでたバニの声で
ひとり悶々としていたところ
本人に声を掛けられてハッとする
ダイニングの椅子を引いて
そこに座らせる
冷蔵庫から冷やしたそうめんと
お皿に盛り付けたトマトとキュウリをとって
ダイニングテーブルに置いたあと
小さいお皿に麺つゆと水を混ぜていれる
えーっと今日は
バニのご飯が終わったら
解熱剤飲まして……寝かせて…
うちはリモート会議終わったら仕事片付けて…
バニが起きたら………部屋に戻すか
自分の部屋の方が落ち着くだろうし
あーでもだったらバニの部屋で寝かせた方がいいか
───
──
─
三十分後
バニがご飯を食べ終わり
薬を飲ませた後
部屋に運んで寝たのを確認して
自分も部屋に戻りご飯を食べて仕事を始めた
↳ ♡30












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!