KICKOFF!
…
おっ!こっち来たか…
(あなたの下の名前に動き勝たなゃ得点は無い…!!)
ザッ
ザッ
!
潔!?
…
(珍しく俺の動きに)
(連動してついてきてる…!!)
上等だ潔 世一…
(あなたの下の名前をかわせって支持だろ!!)
オラァ突破!!
出せ!今だ!
なんかごめんな…
全然抜けてないんだわ…
だぁ!!
うぜぇ!!
謝るならついてくんな
スタミナ・バカ!!
いやでも…
あぁもぉ!邪魔ぁ!!
だって余裕でついていけるんだもん!!
バッ
あっ!
タッチライン際から抜ける気か…!
潔てめ…!
俺を囮に…
ザッ
ザッ
…
ナイスリカバー!
潔よこせって!
お前のドリブルじゃ抜けねぇだろ!
潔!、こっちだ!
ワンツーかますぞ!
(いや…その選択も何もかも…)
(全部、見透かして凛は待っている…!!)
(でもこの密集が俺の狙い!!)
(全員が俺のパスに警戒する現在…)
(この一撃で戦況は一変する!!!)
ドッ
!
!
……ニヒッ
!
(ボールは逆サイド!)
(密集とは逆の広大な空間を…)
(駆けあがれ千切!!!)
全速前進!
スタミナ切れだろお嬢さん?
ドッ
(千切からののパス巡って)
(俺たちはゴール前に殺到する!!)
(全員が進路を奪い合う中で)
(一旦凛の視界から遠い側に消え…)
(切り返して一気に内へ!!)
(最短で俺は…)
(ゴールの近い側へ斜行突破)
!?
(ゴールに直進する集団の中を)
(すり抜けて…)
(潔一人だけ斜めに突破した…!?)
!
(さあ出せ!!)
(これが…)
(俺の思い描いた戦場の未来だ!!!)
ザッ
(来た!!ド自由決定機!!)
(俺の〝直撃蹴弾〟の絶対領域!!!)
…
!!?
(凛…!!?)
(ヤッバ…!!嘘だろ!?)
(これだけ完璧に抜け出したのに…)
(ギリ五分で追いついてきやがった!?)
(ダメだ…これじゃあ撃てない…!!)
(やっぱり俺じゃ,糸師凛に勝てない…)
(ってか?)
(かかったな天才!!)
(たしかにこのまま撃ちにいっても)
(ギリ止められる)
(でも、それは逆に言えば)
(シュートブロックに足を出さなきゃ)
(お前は俺を止められないという)
(お互い次の五分五分の)
(最終行動…)
(潔を読み切る)
(糸師凛だからこそ生まれる)
(ここが〝天才ゆえの死角〟!!)
!?
(撃たない俺に)
(〝最後の一歩〟を出し切った)
(お前は後れを取る…)
(ここが俺の真の最終行動!!)
(反転直撃…)
(背面踵蹴……)
!?
!?
フフッ!
ドッ!
それがバレてないとでも!?
(なっ!!?)
(コイツ…未来でも見えてんのか!!?)
パスだぞ!
(化け物じゃねぇか…)
ほら!蟻生くん!
オシャだあなたの下の名前…
(奪うにはトラップ勝負…)
(最高到達点は捨てて)
(一回蟻生が受けた球の浮いたとこ!)
(ジャンプのタイミングズラして…)
(横取りトラップ!!!)
!?
不届き者…しかし
お粗末
ドッ
(横取り返し…!?)
四肢なっが
ナナフシか!
ザッ
(ヤバい!!)
(突破される!!)
(馬狼と千切があなたの下の名前を)
(止めてくれてるから)
(凛だけは俺が自由にさせない!!)
潔世一…
ぬかりなく邪魔だな…
でも、こっちが自由だ
ドッ
!?
(俺の後ろ…!?)
スト
…
(俺は今…)
(試されている)
(俺に何ができるのか…)
(誰に出せばいい…?)
(パスか?)
(いや自分でドリブルで切り込んで…)
(その後は、どーする…!?)
(みんなは俺に何を望んでる…!?)
(教えてくれ〝かいぶつ〟)
(俺は何をすればいい?)
(どうすれば潔・あなたの下の名前・凛は…)
(俺を認めてくれる…?)
蜂楽くん!
ナイスちんたら!
ガジャ
!?
悩みたきゃ占いでも行ってろ…!!
あ゙っ
ドシャ
ここは戦場だ!!
チッ
こぼれ球…
奪取!!
うわっ!
行くぞ!!カウンター!!
らしくないじゃん
!
ワザと負けてくれるつもり?
つーか負けても自分が選ばれるとか
まだそんな頭お花畑?
正直俺は…
今の蜂楽なんかいらない
勝ったらあなたの下の名前か凛が欲しい
潔も多分そう思ってる
(負けたら…俺は選ばれない…!?)
(そしたら潔ともあなたの下の名前と凛とも)
(一緒にサッカーができない…)
(嫌だ!!、嫌だ!!嫌だ!!!)
(今はもう、キモチとかエゴとか)
(どーだっていい…)
(死んでも勝つ!!!)
いくぞ総員反撃!!!
繋げ馬狼!!
ハッ、言われなくても…
この反射神経クソバカ野郎には
ウンザリしてたところだ…!!
利子付きでか返せよ!!
ドッ
ナイスパス…
即日返済!!
ドッ
!
そうくるかヘタクソ…
いくぞ王様
(凛とあなたの下の名前の読みの)
(裏を突いたパス連動…)
潔✕馬狼
犬猿ワンツー突破!!!
やばばっ!
シーソーゲーム…
っしゃ局面突破!!
決める…ラストプレー
誰もがその球に
執念を先走らせる中で…
少年はただひとり身も心も
取り残されていた
(死んでも勝つ!!)
(俺がこの青い監獄で…)
(出逢って見つけたもの全部……)
(絶対に失いたくない…!!)
(潔がいつもそばにいて)
(一緒にサッカーをして…)
(本当にただ…)
(それだけでよかったんだ)
(初めて出逢えた〝ともだち〟を)
(失いたくないから)
(もう……)
(ひとりだったあの頃には)
(戻りたくないから…!!)
(俺は……)
(あれ…)
(いつから俺は…)
(一人ぼっちに戻るのが怖くて)
(潔・凛に見捨てられないために)
(サッカーをしてるんだろう…?)
(いつの間にか俺は)
(誰かに求められるために)
(サッカーをしていた…)
(自分じゃなく〝誰かの声〟を)
(聞くために生きていたんだ…)
(本当に信じなきゃいけないのは)
(〝誰かの声〟じゃない…)
(【それは自分の心の中にいる】)
(【〝かいぶつ〟の声だ】)
(死んでも勝って潔を取り戻す!!!)
(これが俺の声だ!!!)
!?
ザザザ
ピク
(予想外の蜂楽のプレス…!?)
(凛はこの隙をついてくる…)
(瞬間!一歩速く)
ドッ
(右サイドの千切へ!!)
ザッ
さぁクライマックスだぜ…
(待って)
(待ってくれ…!!)
(まだ終わらせないでくれ…!!)
ザッ
取られる…!
もらうよ…
助演男優賞
クルッ
胸パス…
持ってけ…
潔世一
最高だお前ら…
(きたぜシュートポイント!!)
(狭いけど狙える!!)
(待ってくれ潔…!!)
(あと、2点だ!!)
(もう一度だけ…)
(俺の最後の)
(おれたちの勝ちだ!!!)
(猶予をください…!)
…
ダッ
!!?
(凛…)
(どこまでお前は)
㌧
…
そして
少年は歩き
出す
泥臭オシャだ凛…!!
〝自分の声〟だけを
道標に
(やめろ…!)
(出てくるな〝かいぶつ〟!!)
(お前がいると…)
(俺はお前を探してしまう…!!)
(最初はそれでよかったんだ)
(お前がいたから)
(俺は一人じゃなかった)
(お前のおかげで)
(俺は自分を信じ続けられた…)
(だから青い監獄で)
(〝ともだち〟に出会えたんだ)
(ありがとう〝かいぶつ〟…)
(今まで側にいてくれて…)
(でももう…これ以上)
(一緒に行けない…)
(お前を探すサッカーじゃ)
(潔・あなたの下の名前・凛には)
(追いつけないんだ…)
(消えろ…!!)
(お願いだから消えてくれ!!!)
(俺には、もう)
(〝かいぶつ〟なんかいらない!!!)
(蜂楽からのカウンター…)
(ここで俺が抜かれたら)
(一発失点で取られる…!!)
(死守しろ…)
腕が限界………トバスヨ…
潔世一のパスはたしかに
糸師凛を超えていた
そして蜂楽廻の放ったシュートが
潔世一の右足を
かすめる角度が
あと1cm違ったら
ここにいる8人の運命もまた
違ったのかもしれない
ただ球は
ランダムに
無慈悲に
残酷に
…
勝者の元へと舞い降りた
トン
…
GOAL!
5−3
ピッピッピー
試合終了!!
SCORE5−3
TEAMSRED の勝利!!!
…
…
オシャァァ
…
(俺はひとりで戦ったんだ…)
(もう誰もいらないって)
(信じたサッカーの次に…)
(ひとりぼっちの世界に)
(お前は来てくれたんだな…潔…)
なんでだよ…クソ…なんで…
最高な余韻オシャに堪能できた…
よし…だれを選ぼうか…
(俺はもう、潔なしで生きていける…)
待ってくれ
(だから今なら)
(胸を張って言えるよ…)
どーした
俺は…
(俺が欲しいのは…)
黙れ
俺が選ぶ
!?
……
凛…
異論は認めない…
今のラストプレー…
俺は、完全に〝読めなかった〟…
青い監獄に来て初めてだ…
こんな敗北感を味わうのは…
ブッ潰したい人間が
まだ1人増えたぜ…クソが…
このまま沈ませるかよ…
来い、潔世一
お前は俺の一番近くで
俺が世界一になるのを見届けろ
…チェッ
青い監獄二次選考
「奪敵決戦」
糸師凛・あなたの名字あなたの下の名前
・蟻生十兵衛・蜂楽廻
AND潔世一以上
5名突破!!!
(´Д`)ハァー…
どうした?
……
?
人の命運握って!?
指名して!?
一番近くで見届けさせて!?
貴方はいったいどれほど俺を
妬かせれば気が済むのでしょうか!
…何だ?
フン!
バーカバーカ!!
タコ!おたんこなす!!
↑凄く小さい小声
?
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