あなたサイド
コンコンコン
ノックの音で目が覚めた。自室に戻った後、すぐに眠ってしまったようだ。
ガチャッ
ゆうしょく…夕食!?
ねぼけていた頭がはっきりとしはじめた。
眠ったことで怒りはほぼおさまり、夕食を意識したことで自分が空腹だということに気がついた。
行きます!と言いそうになったのをすんでのところで言いとどまった。
ここで素直になったら、なんだか負けたような気がするからだ。
そう言ってドアに背を向け、ベッドの上で布団にくるまった。
しかし
グーー
自分でも顔が真っ赤になっていることがわかった。
それでも行くまいと布団を握りしめたが、後藤に剥ぎ取られてしまった。
必死に取り返そうとしたが
と言って
いわゆるお姫様抱っこをされてしまった。
おもわず後藤の腕にしがみついてしまった。
また強がってしまったが本当はちょっと怖かった。抱っこなんて10年以上されてないし。後藤は背が高いし。だから後藤の腕から手を離すことはできなかった。
後藤もわたしの強がりに気がついたのだろう。
そう言ってわたしのからだをよりしっかりと支えてくれた。
恥ずかしかったけど、どこか心地よくて素直に身を委ねたのだった。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。