奈路Side
僕の仲間に囲まれてあわあわしているのきに思わず笑みが溢れる
そう声をかけると、真っ先に食いつくのはそらちゃん
今はドッジボールの試合の真っ最中
僕、のき、かいてぃーチームと
翔くん、かもめん、そらちゃんチーム
僕らは序盤で脱落し、かいてぃーががんばってくれた
隣ののきが不安そうに聞いてくる
きっと、2人が喧嘩しないか心配なんだろう
ついさっき脱落したそらちゃん達も会話に混じってくる
ふと、視界の端にいる小さな子に目が留まる
ズボンをギュッと握りしめていて俯いている
かいてぃーも気づいたのだろう
と、小さく声を漏らす
その声で翔くんも振り返り…、2人同時にその子に向かって走って行った
やっぱり似た者同士だね。と、みんなで笑い合う
僕らに手を振る翔くんを見つけ、ふと我に返る
僕らは一目散にその子に向かって駆け出した
見ると、10mはありそうな高い大木の上の方に赤の風船が絡まっている
そらちゃんが勢いよく手をあげる
猫のような身のこなしで、するする登っていくそらちゃん
半分まで行ったところでふいにのきが叫ぶ
そらちゃんが足を乗せているのは太くて、安全そうな枝だ
危険には見えないけど…、
そらちゃんは咄嗟に近くにあった細い枝を掴んだ
その瞬間、今まで足をかけていた枝が折れて、地面に降り注ぐ
僕は思わず木の下まで駆け寄っていた事に気づく
幸い、そらちゃんは枝にぶら下がって無事だ
力が抜けて、僕はその場にへたり込んだ













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。