突然、寺坂くんがクラス全員をを暗殺の作戦に誘った。舞台はプール。
「急にそんなこと言われて、はいそうですかってついて行くかよ!」
前原くんがそう言う。多分、みんな同じ気持ちなのかな。…私を別として。
「じゃあ賞金の百億は俺が全部貰うぜ」
その言葉に反応する人達が居た。第二の刃を育てたとはいっても、お金は欲しいもの。
「…いいよ。私は、行く」
私の言葉に、みんながビックリする。寺坂くんも予想していなかったようだ。
「嫌な予感がするんだ」
1番、心配そうな顔をしていた磯貝くんに、こっそりそう言った。
結局カルマくん以外の全員が寺坂くんの指示でプールに入った。
カルマくんはまあ、来ないと思っていたけれど。
暫くして、殺せんせーと寺坂くんが喋り出す。遠いいから声は聞こえないけど、何とかして唇を読む。
やっぱり、なにかおかしい。
寺坂くんが銃を打った時、ダムが崩壊した。
この先は滝。他の生徒が落ちたら確実に死ぬ。
そう思った時、見ると殺せんせーが他の生徒を救出してた。なら心配ないかと陸に上がった。
陸に上がってからは、みんなを心配して言葉を飛ばす。
「足挫いたりしてない!?怪我した人や体調悪くなった人は直ぐに言って!」
パッと見、みんな怪我とかして無さそう。でも、寺坂くんに言ってやりたい。ふざけないでって。
と思った刹那、体が勝手に寺坂くんに近寄ってビンタした。
バチン!
と、音が響く。今がチャンスだと思って、まくし立てた。
「知らなかった!?ふざけないでよ!シロに仄めかされたんでしょう!?あの人が立てる計画は、ロクなものじゃない、人の命なんて、存在ないんて…ただの殺せんせーを殺すためだけの駒としか思ってないんだから!」
私は怒ったりしない、声を荒らげることなんてもってのほか。
みんな勝手にそう思っている。けど、殺し屋だからこそ、人の命の重みを知ってる。人の命なんて、簡単に奪えることを知ってる。
暫くすると、カルマくんが到着した。あとは任せたよと、足を挫いたり、少し切ってしまったクラスメイトの手当てに回る。
寺坂くんは、吹っ切れたような顔でただ一言。
「カルマ、てめぇが俺を操ってみせろよ」
その声を、背中だとしても聴けたから、もう充分。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。