あの日以来、モブ男くんと過ごす日々が続いた。
すっごい良い人なんだけどねっ、!
話も面白いし、優しいし、かっこいいし、お弁当の欲しいものくれるし。
でもやっぱり物足りなくて。
もちろん、恋人になったからと言って、キス、とか、ハグとか…それ以上の事、とか…はやってない。
そら好きな人に捧げたいものでしょ!!初めてはね!!!
ある日の放課後、モブ男くんを呼び出した。
おぉ……結構めっちゃ言うじゃん???
演技上手ない??え??
ガコンッと、校門の扉の下についてる段差的なやつに引っかかって、転びそうになった。
あぁ…私…死ぬ…さようなら世界…さような"っ
夕焼けの空…校門…男女2人…事故チュー…!
じゃっねぇぇぇぇよ!!!
なぁんで!?なんでそうもさぁ!?
あ〜〜〜〜しあわせだけど〜〜〜
理想的じゃない〜〜〜〜
なんではなすの
口に手を置きながら、顔を赤くして戸惑っている是岸くんが可愛い。めっちゃかわいい。
160前後の私と、170より少し上な彼との身長差は全然埋まらなくて。
昔っからそう。いくら頑張って身長を伸ばそうとしても、勝てたことなんて一回もない。
だから、もう身長にこだわるのやめる。
ちゅ、と小さく音が鳴る。
このままでいいよ。
『恋人の身長差って15cm前後がいいらしいよ!?えぐ!!彼氏と2cmしかないんだけど!?最悪〜……』
陽キャが教室でそんな事言ってたなぁ…
伝えなきゃ。
これが最後のチャンスなんだ。
でもなんて言ったら?
言葉が出ない。
頑張れー頑張れ私ー
そんな私を見た君は少し照れながら言った。
直後に重なる顔と顔。
顔を逸らしてそう言う。
ほんとに今回は顔を見れない。見せられない。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。