起きた時にはもう20時を回っていた。
事務所にいるのはennちゃんだけで、
撮影は終わったらしい。
起きてみると、
テーブルの上に何か紙が置いてあった。
音羽へ
今日はほんとにごめん。
俺があんなこと聞かなかったらよかった。
どうしても外せない仕事があるから、
先に帰るな。
また直接謝らせて。
俺は音羽の手、治るって信じてるから。
タローより
結局事務所を出られたのは22時を回ってからだった。
帰り道、
ennちゃんが手を繋いでくれて、
何だか幸せな気持ちになれた。
家に着いて、
寝る支度を整えた後、
俺はあることに気づいた。
prrrrrrr…prrrrrrr…ガチャッ
誰かがそばにいてくれることの温かみを感じた日だった。
明日はタローを元気付けないとな笑
おやすみ。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!