ennちゃんに連れられて、
48の事務所にやってきた。
何で急に行くことになったのかはわからない。
発熱が心因性だとわかって、
外に出るのが怖くて、
ベッドにいる時間の方が長かった。
でも、
撮影には行きたかった。
みんなに会いたかった。
本当はもう、
立っているのが限界だった。
意識してないと、
脚に力が入らない。
なんか視界もぼやけてきた。
ennちゃんが手を引かれて、
旧事務所のソファに座らされた。
あぁ、もう立てないな。
…やばい。
寒くなってきた。
頭も痛い。
も…だめかも。
ふわふわする。
目が覚めると、
撮影は終わっていて、
それぞれ帰路に着こうとしているところだった。
俺も帰らなきゃ。
ennちゃんはずっと
俺のそばにいてくれる。
毎日俺の家に泊まってくれてて、
少し申し訳ない。
俺、迷惑かけてばっかりやな。
今日もennちゃんは
俺の家に来てくれる。
ennちゃんといると安心する。
早く元気になるから、
もう少し、
俺のそばにいてね、
ennちゃん。


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。