薬漬けでぼんやりとした夢現の状態で ,
何の装飾も無いスマホを手に取る
横にあったらしいエナドリの空き缶が落ち ,
フローリングに跳ねて乾いた音を立てた .
どう送れば彼奴は直ぐに着てくれるだろうか
視線を床に彷徨わせて , いいモノを見つける
空になったルネスタとデパスの箱 ,
それと沢山のPTP包装シート .
自然と笑みが口元に浮かぶ .
肝心の彼は来なくても
僕には代わりが沢山居るんだから
僕のトリコになった人達は逃げられない
だってコレを知ってるんだから
空き缶をふらつく体で蹴り飛ばし ,
ゴミ箱から空箱を拾って床に転がし ,
仕上げにベッドで寝転がっている様なアングルで部屋の写真を撮る
宛先は屑ホスト
画像だけを送信すると秒で既読が付く
絵文字も洒落た口説き文句も無い簡潔な文 .
彼が僕に従順なのはコレのおかげ
昨日飲んだ薬の効果が未だ続いているのか
奇妙な高揚感が止まない
水も無しに新たな薬を口に放り込んで噛み砕く
薬の効果を半減する為に
更に強い薬を飲むなんて馬鹿げた話 .
でもそれが無いと生きて行けない
即効性を謳う薬の効果は絶大で ,
あっという間に堕ちて行く快感に身を委ねた .
世界は純白に染まって ,
周囲の物が光を受けシャンデリアの如く煌く .
薬の見せる 仮の世界 が終焉 を 迎えた 時 ,
不破くんに送ったLINEの事も何もかも ,
忘れているんだろう .
アンケート
友募
行く
40%
行かない
60%
投票数: 242票
Next↪☆40、♡50













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!