お互い抱きしめ合っているが、沈黙が続いている
先に行動したのは彼の方だった。
ゴツゴツとした手で頭を撫でる這いばい男。
なんとなく、言いたい事がわかるのが不思議だ
やはり彼は子供のような雰囲気がある
今見せている笑顔も、ニパッと無邪気さがあるものだ
ぽつりと言った言葉が、今までで1番暖かくて不思議だ
私の口角は自然に下がることはなく、幸せを噛み締めていた。
その場に止まるのは両者共に危険だ。
『またね』と言い残し、私は彼と一旦離れることにした
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会う度に『またね』だけ言われて捨てられる彼。
歯はギリギリと音を鳴らし、拳は血が出るほど握られている
体から何度も怪我を作り、血を流し目指す先はあなたの場所
今にはもう前のような可愛い彼はいない。
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会うときは必ず顔を【ガッ】と近づけてくる赤い傘の男
彼なりの挨拶なのだろうか、私にはよくわからない
頭を撫でる動作をしながらジッとこちらを見つめてくる
近寄った方がいいのだろうか
そうズイッと彼の方に頭を下げれば嬉しそうにする
自分の手を優しくおいて、左右に流す
そう問いかけても彼は、目をとろんとさせて頭を撫で続けている
……乙女ゲームをやっているような感覚だ
見た目も様子も完全に化け物。だがどこか愛らしい
私の言葉が理解できずハテナを浮かべる君を見て、小さく笑った
閲覧ありがとうございます。 お久しぶりです
最近リアルが忙しくてこの三連休で登校できて良かったです💭
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!