チャイムが鳴り響き
ついさっきまで騒がしかった教室が静まり返る
今日は転校生が来るらしい
だからみんなソワソワしている
噂によると男の子らしいから
女子はイケメンが来ることを望んでるみたいだ
元々このクラスは奇数人数だったから
1カ所だけ隣がいない1人席があった
やっとその席を手に入れたわたしからすれば
転校生が来るというのは少し悲しい
1人席ライフはもう終わってしまうのかぁ …
と窓の外を眺めながら思う
ガラガラガラッ
教室のドアが空いて
噂の転校生くんが入ってきた
教室が騒がしくなる
それは仕方ないのかもしれない
だってものすごくイケメンなんだもん
案の定あなたの名字の隣が空いてるな
と先生に言われて
こっちに転校生くんが歩いてくるんだけど
よちよちって効果音がつきそうな歩き方(
かわいすぎる
この子の笑顔はなんて眩しいのだろうか
太陽のように輝いている
日本語がまだカタコトなのがかわいい
かわいいほんとにかわいい
それからはあーちゃーくんの隣の席いいなぁ
と女子から言われるようになったわたし
変わってほしいと頼まれるけど
わたしは毎日かわいいあーちゃーくん
で癒されてるため
絶対に譲りません(
教科書をみせるってだけなのに
机を近づける分わたし達の距離も縮まる
それに何故かドキドキしまくっているわたし
こんなに近くにいるから
わたしの鼓動が聞こえちゃわないか心配になる
ふとあーちゃーくんの方に目を向けてみる
彼はノートを真剣に写していた
が 、
わたしの視線に気づいたのか
こちらをみる彼の視線とぶつかった
わたしの言葉に納得がいかなかったのか
ぐっと顔を近づけてくる君
あーちゃーくんが
一瞬だけど意地悪な笑みを浮かべた気がした
わたしの気のせいなのだろうか
もしかしたらこの人
かわいいだけじゃないのかもしれないっ __________
こんな感じで
ついこないだまで1人席が好きだったわたしは
気づけばあーちゃーくんの
虜になってしまっていた
しばらくこの席が続けばいいなと思う
end .














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!