第6話

5
247
2025/07/29 05:22 更新
lk side
 


カランカランッ…




ヒョンジナが暗い顔をして帰ってきた。
lk
lk
おかえり。
hj
hj
…ただいま戻りました。




俺はヒョンジナが何を言ってきたか知ってる。


上司として、
「知らない」と見逃すわけにはいかない。

自分として、見逃したくない。




















数分前。
hj
hj
尽きるまでずっと一緒にいます。
hj
hj
〜〜、俺がなんとかするって…

信じがたかった。


ヒョンジナがこんなことを言うなんて


地上から聞こえてきたこの声に耳を疑った。


lk
lk
くっそ、、ッ、

ターゲットを安心させるようなその姿に


俺には見せてくれないその姿に
悔しさを覚えた。


あくまでこいつらはターゲットと死神。


俺とヒョンジナは上司と部下



ギリギリを守り抜くほうが難しくて
危険なはずなのに



俺のほうが圧倒的優勢のはずなのに




ヒョンジナはなぜそっちを好む?









わからなくない。
俺だって同じようなことをして

現場から離された。




そのドキドキ感と

一度惚れた人からは離れられないこと


俺が一番わかっているのかもしれない。

















lk
lk
フィリックス、
lk
lk
彼、殺せそう?




hj
hj
……
hj
hj
えぇ、そのうちには。






lk
lk
そう。





lk
lk
じゃあ明日から、違うやつ入れとく
hj
hj
……は、



hj
hj
ターゲットは同時進行にしないって言ってたのはリノヒョンじゃ…


lk
lk
もう時期終わるんだろ?
hj
hj
それは、、
lk
lk
……
ヒョンジナの言葉が詰まり目を逸らした




やっぱり
あの話し声はヒョンジナの声で間違いないのか。


hj
hj
……本当は
まだ、終わりそうにありません…
lk
lk
…そっか。






lk
lk
前にも話したけど
lk
lk
俺らは死神。
lk
lk
ヒョンジナとフィリックスもあくまで死神とターゲットっていう存在なのは
lk
lk
ヒョンジナ、君が一番わかってる。
lk
lk
でしょ?



hj
hj
……
hj
hj
わかっている、つもりです…
lk
lk
それは俺もわかってる。





lk
lk
だからこそ、気づけ。
lk
lk
今自分がしていること、わかってる?
hj
hj
……
感情が高ぶる。

好きだからこそ、熱くなる。










lk
lk
お前のことどうでも良かったら
こんなこと言ってない。
lk
lk
大切な後輩だから言ってるんだ。


hj
hj
でも、俺にも…
hj
hj
考えはあります…。
hj
hj
考えというか、意志が。



lk
lk
へぇ、言ってみ?


気の動転が止まらない。




このままじゃ、ヒートアップするばかりだ。



hj
hj
俺、死神やめようかな、って…
lk
lk
……は?


ヒョンジナが、死神をやめる?



聞き間違え?


いや違う。
hj
hj
死ぬ覚悟で、
助けたい人が見つかったんです…。
hj
hj
他の人間とか、殺してられないなって、思っちゃって。



lk
lk
……

つい先日まであんなに冷酷で淡々としていた君が



今では俺に哀愁な微笑みを向けてきている。






 なんで…?どうして…?



俺は、どこで教え方を間違えた。




どこで俺と同じような道に進ませてしまった。





どこで愛を伝えるタイミングを逃してしまった?






hj
hj
死神としての使命を果たせなさそうになってしまいました…ㅎ
hj
hj
なので、"この気持ちにふさわしい者"となって、
hj
hj
この先"生きていきたいな"と。
lk
lk
っ、、…


気持ちにふさわしい者?




生きていきたい……?




ヒョンジナ…
lk
lk
お前、まさか、



lk
lk
人間になろうとしてないだろうな…?
声が震えた。




まさか、とは思った。



こいつだけはないだろうと


勝手に思っていた。





死神はターゲットに近づくため、人間になることができる。

だが、一度冥界に戻ってきて、姿を戻す必要がある



しかし、永遠に人間になることもできる。



だが、もう冥界に一生戻ってこれないし


人間との関わりの記憶は残るが
冥界での記憶が全て消えてしまう。





人間になると言う選択は


冥界での禁忌を犯した時の罰としてか

自ら選ぶか。




だからこそ、ヒョンジナだけはありえないと



信じていた。





lk
lk
そういうわけじゃないだろ…?ㅎ
引きつった顔で笑ってしまう。




馬鹿な馬鹿な馬鹿な。


ヒョンジナが人間になるなんて


そんなはずがない




信じたくない




hj
hj
……
hj
hj
生きていきたいわけですから、
そういうことになりますねㅎ
lk
lk
……はっ、、?


頭が真っ白になる


なんで?


なんでヒョンジナが?


人間になるだなんてこの世界においては絶対禁忌。


冥界内から消されるのと同様で


ましてや自分からその道を選ぶなど、馬鹿だ。

自分から選んだ時は誰かを巻き添えにしないと

自分に代償が食らう。


視覚、聴覚、味覚、感覚など、、、何かを失う。



この世界から「死ぬ」のと同じだ。





絶対に……そんなこと…



ヒョンジナに………
















近くにおいてある自分の武器を手に取る。


久々に持った。


3年ぶりぐらいだろうか。























ジャリン……………
hj
hj
っ、!?
lk
lk
なんでそんな道を選ぶんだよ。
lk
lk
この冥界に居てられないの?


気づけば俺は



鎌をヒョンジナの首すぐ近くまで降ろしていた。


lk
lk
直近お前の刈り頻度が減っていること
lk
lk
死神部に限らず冥界全体に広がってる
hj
hj
……!!
ヒョンジナの足がブレて地面に腰がついている。
lk
lk
上から言われるんだよ。
お前の部下だろつって。
俺はさらに鎌をヒョンジナの首元に近づけた。



少しでも手がブレたら

ヒョンジナの首は切れてしまう。



俺の長年の技術に懸けて

無計画でそれが起こることはない


lk
lk
俺、つい前も言ったよな。
情を持つなって。
hj
hj
言われ、ましたッ、…


ヒョンジナの顔も引きつっている


こんな姿初めて見せたかもしれない。




lk
lk
あの人間…
lk
lk
フィリックスにすがってる。
lk
lk
違うか?
hj
hj
……!!
そんなこと、
hj
hj
っ、!!!


ザシュッ……




ヒョンジナの首に切り傷が入る。

だが、人間ではなく死神。


血も出ないし、痛みも残らない。

切られた感覚だけだ。



lk
lk
俺がなんとかするとか言ってたこと。
lk
lk
バレてんぞ。
hj
hj
……、重々承知の上です…。


わかっていて、言った?


どこでそんな人間心、拾ってきたんだか。




hj
hj
…覚悟はできてます。
lk
lk
……覚悟ができていても
lk
lk
所詮しれてる。


俺がそうだったから。


lk
lk
もし人間になったとしても、ヒョンジナが大切に思う人には会えないかもしれないんだよ?
lk
lk
それにきっと、お前が想う人も残り少ない。間に合わない可能性も高い。
lk
lk
こんなリスクが高いことでも
まだ選ぶ?


確か俺は、こう言われた時に諦めたんだっけな。
hj
hj
……、
hj
hj
そう言われると揺らぎます…。
俺は少し鎌をヒョンジナの首から離した。





lk
lk
フィリックスの寿命は
残り約1ヶ月半。
lk
lk
1週間後、またここに戻す。
lk
lk
それまでは自由にして構わない。
lk
lk
1週間後どうするか聞くよ。



lk
lk
死神として職を続けるなら
フィリックスを直ちに刈れ。
lk
lk
人間になるなら、





lk
lk
俺がお前の巻き添えになる。
lk
lk
ヒョンジナのことが好きだから。
自分が死んでも手を貸すよ。







hj
hj
…!!
俺は鎌を上げて定位置に戻した。
lk
lk
よく考えてね。
hj
hj
…はい。


俺はヒョンジナに背を向けて部屋を出た。









カランカランッ…














プリ小説オーディオドラマ