第2話

プロローグ【呪霊と一級術師】
880
2021/04/19 12:53












ドゴ―――――――――――――――ンツツツツツ














何処からか不可解な音が響き渡る。
















――というのは、この場所は誰も近づかない心霊スポットであった。
















トンネルか、路地裏か。

それとも下水道か。

















そんなのどうでもいい。








とにかく暗い場所。――其処に2つの影がある。
















響き渡る共鳴音。

















この世のものとは思えぬ咆哮。

















(なまえ)
あなた
逃げんな。クソ呪霊








鋭い眼光を飛ばす。









真人
真人
いやいや、それ、こっちのセリフだよ
(なまえ)
あなた
は?
真人
真人
は?







双方すっとんきょうな声を出す。
(なまえ)
あなた
どうでもいい。死ね
(なまえ)
あなた
領域展開 「忘我混沌」









カーン













 

空き缶が転がった様な音。
















静かな空間が広がる。
















真人
真人
...... 





真人の全思考が停止。








体が硬直。










    





(なまえ)
あなた
質問だ。
《死ぬ気、ある?》










「忘我混沌」
対象者の全思考を停止、自由を奪う。
呪言とは反対に、頭を使わせる命令も可。
攻撃力のない珍しい領域。
















真人
真人
に...... ん... げんには答えないよ?ニャ
(なまえ)
あなた
俺の領域が効かない!?
真人
真人
いーや、効いたよ。バッチリ
(なまえ)
あなた
じゃあ――
ポン
(なまえ)
あなた
は?
あなたの頭を真人の手が触れる。














(なまえ)
あなた
ぐ、ぐあああああああっっ!!
真人
真人
おっ、耐えるんだ。七三術師と同じ――。まあ、一級術師も伊達じゃないんだ。
(なまえ)
あなた
なっ――



トン








(なまえ)
あなた
次元...... 干渉術 「亜空暗展」
真人
真人
おっ
(なまえ)
あなた
通常の「亜空暗展」とは異なり、いつもの倍の「ブラックホール」が展開されている。













空間のあらゆる物を吸い込んでいく。














グニャ












真人の体が歪む。


真人
真人
呪力が暴走してるププー。がんばれー
真人
真人
まったねーあなた








真人は魂の形を変え、離脱。
(なまえ)
あなた
ま、て... よ
(なまえ)
あなた
ぐあああああぁぁぁぁアアア










そこで彼の意識はとぎれる。









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