”けどね、
永遠にはこうしていられないっていうこともわかっていたの。
いつかはまた、隠れないといけない。戻らないといけない。”
”私は醜いから。”
あぁ、結局俺の思いは届かずか。
何度言っただろう。
あなたは綺麗だって。
”この手紙を読んでる頃にはもう知ってるだろうけど、
私って幽霊なんだよ。おばけ。
だからね、正直初めてあなたに会った日、私のこと見えてるの?ってびっくりした。笑
この際全部言うけど、リノとバイバイした後は天国に毎回帰ってるの。
お花で冠を作った日に、リノに大花を摘ませにいかなかった理由は私が毎回天国から採りに行ってるから。”
”不思議な話してもいい?
仮面をつけた理由は実は二つあるの。
1つは私の顔を隠す為。
2つ目はリノが私のことを見えるようにする為。
この仮面がないとあなたは私のこと見えなかったの。
だけどね、ここからが重要。
仮面をつけていても、全員が私のことを見えるわけじゃないの。
ある人に聞いたんだけど、仮面をつけた私を見える人は私が生きてる時に一度も出会えなかった『運命の人』なんだって。
そしてね、最後のお別れの時に仮面を外しても相手が私のことが見えたら、”
”来世に絶対出会う運命なんだって。”
”リノ頑張って!もし私が仮面外しても、絶対に私のこと見つけて!
私、リノ以外運命の人考えられないから!
リノ、この手紙を書いてる今でさえも会いたい。寂しいよ。
ううん、正直に言うと、怖い。
もし仮面を外した私を見たら、
いつか、リノも離れてしまうんじゃないか。
また、1人になっちゃうんじゃないかって。
あなたが離れても、また仮面をつけてリノに会いに行くからね。笑
鬱陶しがられても、しつこく離れないからね?”
はぁ、愛おしい。
あなた、会いたい。俺も会いたいよ。すっごく。
離れるわけなんかない。
結局、俺たちの未来は保証された。俺は最後の日に、あなたの仮面の下を見た。
けど、それっていつなの?何十年後?数百年後?何世紀も先?
待てない…待てる気がしない。
”あ、一応言っとくけど、あんまりこっちに早くきちゃダメだからね?
私はこっちでのーんびり見守ってるから、リノはそっちでやるべきことをやってからにしてくださーい。
大丈夫!リノ以外愛せる人なんているわけないから!
え、リノも大丈夫だよね?
あ、どうしよう。涙が止まらないよ、リノに会いたくてたまらない。
人をこんなに好きになるってこんなに素敵なことなんだね。”
”リノ、大好きだよ。いや、愛してる。心の底から。
私と出会ってくれてありがとう。
あなたに出会えたことが、私の1番の幸せ。
あなたの全てが好きなの、月明かりが反射して光っている大きな瞳も、不器用な優しさも、全部。
重いかな?愛を知った私かも。笑
リノは私に直接言ってくれたけど、私は恥ずかしくてあなたに言えなかった。
私の方があなたに対する気持ち大きいし、気付いたの早かったよ?
うわあ、どうしよう、書きすぎちゃった…
もっと言いたいことはあるけど、それはまた会った時に言うね?
とにかく、リノ。
愛してる。これが1番あなたに言いたいこと。
また会ったときに、絶対直接言うからね。
その時まで、待ってて。”
”あなた”
なんで、この世界はこうも不平等なんだろう。
もう、この世界であなたを感じられるのはこの手紙しかない。
ガーデンルームは、最後の日の次の日に取り壊された。
あなたにはあんまり早くあっちに行くなって言われたけど、どうにも守れそうにない。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。