第3話

異変の前兆
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2024/01/01 20:04
(なまえ)
あなた
(芦花先輩、陽菜先輩、雫先輩……)
中々発見されない三人を心配に思いながら、私はあの日以降知り合いになった月花先輩のお手伝いとして生徒会に関わるようになった
月花
愛波ちゃん。この書類○○先生に提出してきてもらっていいかな?
(なまえ)
あなた
はい、わかりました
月詠琴歌
あ、じゃあ愛波ちゃんのやっていたコピー作業は私が代わりにやっておきますね
(なまえ)
あなた
ありがとうございます、月詠先輩
生徒会に出入りするようになっていこう、私は月花先輩、月詠先輩、パラスケ先輩とよく会うようになった
因みに芦花先輩の代わりに月花先輩がオーラなどについて教えてもらうようになったけど、はっきり言ってすごいスパルタで怖い
私は普段から座禅でオーラを増やして、芦花先輩からは能力やオーラの扱い方を教わったけど、月花先輩からは逆にオーラを抑える方法を習っている
既に私のオーラ量はなかなかの量になっているらしく、それを放置していると常に周りを威圧しているような状態らしい
だから上手く行っていないととにかく暴言の嵐で……

こうやって生徒会で月詠先輩たちと話している時間が一種の癒しだ
まだ寂しいし不安だけど、ようやく芦花先輩たちがいない時間に慣れて来ていたころ……
(なまえ)
あなた
ただいまー!
七月の後半、夏休みに入って私は実家へと戻った。でも
(なまえ)
あなた
あれ? お父さん? お母さん?
今日は休日だから父母共に家にいるはずなのに、家の中からは誰かの気配はなくて、買い物にでも行ったのかと不思議に思いながら家の中に入った。
そして
(なまえ)
あなた
ッ⁉ お父さんッ! お母さんッ!!⁇
リビングで眠るように倒れている両親がいた。
前までの私ならまあこんな風に寝ちゃうときもあるだろうって思っただろう、でも今の私は二人から生きている人なら僅かにでも持っているオーラの一切を感じなかった
(なまえ)
あなた
びょ、病院ッ
大慌てで呼んだ救急車で二人は運ばれていったけど、二人とも病院で死亡が確認された
(なまえ)
あなた
お父さん、お母さん……
突然の両親の死に、まったく理解が出来ず、頭も回らなくて病院の椅子に座って呆然としていた
月花
あれ? 愛波ちゃんじゃない。どうしたの? どこか体調でも悪い?
(なまえ)
あなた
月花先輩……両親が、両親がッ
私は思わず大泣きしながら月花先輩に縋ってしまった
月花
そう、愛波ちゃんもあの事件に巻き込まれたのね……
(なまえ)
あなた
あの事件……?
月花先輩が言うには、ここ最近外傷も病気も何の以上もないのに突然死する人が増えているらしい
月花
ねえ、愛波ちゃん。この後どうするつもりなの?
(なまえ)
あなた
わかりません。両親以外の親戚も知りませんし、私はまだ未成年ですし……
月花
……ねえ、もし愛波ちゃんが良かったら行き場が決まるまでしばらく私の家に泊まらない?
(なまえ)
あなた
え? で、でも、月花先輩のご家族さんが迷惑じゃないですか?
月花
迷惑ならそもそも言い出したりなんてしないわよ。
それに愛波ちゃんは私と芦花の大事な後輩なんだから
うちはお父さんがなかなか帰ってこなくて、家にお母さんだけで寂しがってるみたいだしその話し相手になるって思って、どう?
(なまえ)
あなた
…………
(なまえ)
あなた
お願い、します
そうして私は月花先輩の実家である四国の四季神社にしばらく厄介になることになった

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