横を通り過ぎたのは、先程の2人。
てか、散々お姉さん呼ばわりされてるの
気に食わないんだけど。
レオリオの言葉に、その場が固まる。
えっ、?
今世紀最大の驚きに、私は大声を
あげてしまう。
ほんと、見た目で判断しちゃいけない
もんなんだな、ホント。
そんな出来事もあり、
一旦レオリオとクラピカとは別れ、
出口へと走り続けていると、先にだんだんと光が見えてくる。
やっと光が見え、後ろを走っている人達にも安堵の声が響き渡る。
やっと暇な時間が終わる…!
走り終え、気を抜かすと
試験官であるサトツさんの隣で止まる。
ゴールをし、前を見ると
既にゴンとキルアはゴールをして
何かを言い合っていた最中だった。
私の存在には気づいていないらしい。
思い切って、隣にいるサトツさんに聞いてみる。
サトツさんは、少しびっくりした後
いつもの表情に戻った。
背の高いサトツを見上げて、質問してみたけれど
サトツさん本人も分かっていないらしい。
ゴンの質問に、サトツさんは冷静に答える。
私もてっきり、ここが2次試験会場だと思っていた。
周り何もないけど…。
そして、数分後。
霧が晴れ、だんだん視界に入ってきたのは、
走り終わったのであろう受験者達。
レオリオさんや、クラピカさんの姿も見える。
クラピカの言葉に、再び私は目の前に目の景色に目を合わせる。
そこには、辺り一面霧に覆われた湿原の様な場所だった。
説明し終えると、サトツさんは後ろを向き、
人差し指を立てて
と、軽く言った。
その言葉に、周りにいた受験者の人たちから
どよめきの声が聞こえてくる。
その言葉と共に、後ろのシャッターが閉まろうとしていた。
もう少しで、辿り着きそうだった
受験者が手を伸ばしたものの、ギリギリの所でシャッターが締め降ろされる。
…運が悪すぎる……ここはお気の毒にと
答える他あるまい
そうして、サトツさんは再び目の前に広がる
ヌメーレ湿原へと向いて言った。
.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。