高順様に連れられ
私は と猫猫は 里樹様の元へと向かった
高順様が居るのに壬氏様がいないことが不満なのか
里樹様は辺りを見渡した後
少し不機嫌そうに 澄ました顔を見せた
そう言って猫猫は衣類の袖で口元を隠す
猫猫の返答に里樹様は ぷくりと頬を膨らませるも
怒ることなく冷静な様子で
話を聞く素振りを見せる
里樹様の話では
赤子の頃 蜂蜜を口にし
一時は命が危うい状態にまで陥ったことがあり
それ以来 乳母達にも食べるなと言われ
育ったのだという
蜂蜜は 健康に良いイメージがある
しかし、1歳未満の乳児には危険な代物で
乳児の未成熟な腸内環境では対処できない菌が含まれ
それが様々な症状を引き起こし 死に至る場合もある
きっと、里樹様の場合もそれが原因だろう
猫猫が 話をしていると
里樹様を取り巻く侍女たちが
話に割り込み睨みを効かせてきた
ここの侍女たちは
相変わらず…相変わらずだな…
猫猫は フッと息を吐き
永遠に文句を言っている
侍女たちに向かってこう言った
猫猫のやつ さっきの出来事相当根に持ってるな…
この侍女たちが壬氏様のところに押しかけたら
多少なりとも嫌がらせになるだろうし













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!