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第2話

#1
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2026/01/02 08:26 更新















リズ
リズ
はやくはやく!
私に向けて手招きをする彼女、ソク・リズ。
彼女はald1のファン、だとか。
……私は知らない。アイドルはテレビ番組で流れてきた時のみ視聴している。
今日はリズからの誘いで仕方なくついて行く。
パレード?ファンサ?細かな予定については聞いていない。
イヒョン
イヒョン
わ、凄い人数…
全員ファンだろうか。スマホを手に持ち構えている。
これだけの人数だと目的のアイドルが来てから身動きが取れなくなるはず。
今のうちにどこか避難を…。
リズ
リズ
ここ!有料のとこ。
こら、イヒョナ!!どこ行くの!
イヒョン
イヒョン
いや……私お金払ってないからなぁ、ㅎ
リズ
リズ
だから!事前に払ったのはこのことだよ。
イヒョン
イヒョン
わざわざ私の分まで払わなくても、
リズ
リズ
ちょっとすみません〜!道開けて……
無理やり私の腕を引くリズ。
幸い身長の低い私達は待機している人々の隙間を通り抜け、一番前の席まで移動した。
リズ
リズ
ラッキーㅋㅋ
イヒョン
イヒョン
良かったのかなぁ…
リズ
リズ
いいでしょ、このくらいお金払ってんだからㅋㅋ
イヒョン
イヒョン
うーん…ㅎ
リズ
リズ
あっ、ほら見てイヒョナ!
リズが指を差す方には、大きな車が一台止まる。
同時に、人々の叫び声があちこちに響き渡る。
イヒョン
イヒョン
な、なに!?
リズ
リズ
ALD1!!来ちゃー!!
イヒョン
イヒョン
…お、おー!
周りが騒がし過ぎて、静かな私が逆におかしいくらいだった。
…なのでとりあえずそれなりにテンションを合わせる。

するとどこからか名前を呼ぶ声が聞こえた。
リズ
リズ
ぎゃー!イリオー!!
イヒョン
イヒョン
わ、わー!!
リズ
リズ
こっち来た!!こっち来たぁ!!
ファンはみんなこんな感じなのか。
喉が枯れるまで声を出して、気づいて貰えるように。
イヒョン
イヒョン
ちょ、痛…
後ろからガツガツと押される。誰も容赦なしだ。
リズ
リズ
あっ、アンシンー!!
ぞくぞくとメンバーらしき姿が見えてくる。
せっかくなのでしっかり顔を認知しておきたい。
リズ
リズ
私の推し、あそこ!!ジョウアンシン!
イヒョン
イヒョン
あんしん…?
リズ
リズ
可愛いでしょ!!あー、あっち行った…
もう頭がパニックになりそうだ。
常に人で暑苦しい状態で、もうそれどころじゃない。
リズ
リズ
あー!!イサンウォン!!見てみて!
イヒョン
イヒョン
人に押され友達に叩かれ…
リズ
リズ
こっち来ちゃー!!
アンシン
アンシン
こんにちはー、みんなありがとうㅋㅋ
サンウォン
サンウォン
ありがとう、ありがとうㅎㅎ
ジョウアンシン、とイサンウォンが、二人くっついてこちらに歩いてくる…が、その時に逆回りしてしまう。
リズ
リズ
……ああもう、写真撮りたいのに!!
リズ
リズ
イヒョナ、呼んで!!
イヒョン
イヒョン
え、私が?
リズ
リズ
はやく!!
イヒョン
イヒョン
お、お二人方ー!!こっち来てー!!
誰よりも高くジャンプをし、両手をあげる。
サンウォン
サンウォン
…?
奇跡的に、二人は同時に振り向いた。
イサンウォンは優しく微笑みながら向かってきた。
リズ
リズ
イヒョナー!!ナイス!
サンウォン
サンウォン
ありがとうーㅋㅋ
イヒョン
イヒョン
きゃ、きゃー!!
私の手をぎゅっと握ってくれたサンウォン。
もちろん知っている訳でもなくファンでもないが、その行動につい声が出てしまうほどときめいた。
…その隙にリズはパシャリと音を立てて撮影する。
イヒョン
イヒョン
か、かっこいい…
リズ
リズ
でしょ!?……うわ、本当はアンシンも撮りたかったけど。まあ、いいか。
リズ
リズ
あっ…てか、ちょっとサンウォナ!!私にファンサしてくれないのー!?
リズはがくりと肩を落とす。
ただ私の頭の中には、サンウォンという彼の優しく温かな微笑みが、ずっとループ再生されていた。
イヒョン
イヒョン
…イサンウォン。
リズ
リズ
…なに、イヒョナ。やっぱ惚れちゃったんでしょ。
イヒョン
イヒョン
…うん、好き。
リズ
リズ
だよねー、あんなファンサ神ってるもん。
  そしてその後も数分ほどパレードが行われ、あっという間に終わった。







イヒョン
イヒョン
…また会いたいな。

ぼそりと呟いた私は、きっとこれからも忘れられないに違いない。
私はリズが撮ってくれた写真を、じっと見つめ続けた。








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