翌日
私は教室の前で立ち止まっていた
扉の向こうに踏み出す勇気が出ず、足がすくんで動けずにいた
桜君たちの前では本当の自分を見せることができた
でも、大勢の前に出るとなると、まだ少し怖い
それでも、桜君たちは受け入れてくれた
「大丈夫だよ」って、あの優しい言葉をくれた
だから——きっと、大丈夫
自分にそう言い聞かせ、深く息を吸い込む
そして、意を決して教室の扉を開けた
桜たち
「「 ! 」」
私が桜君たち5人に挨拶をすると、彼らは私の姿を見て目を見開き、驚いていた
みんなの言葉を聞いて、胸の奥がじんわりと温かくなった
「綺麗」「もったいない」なんて言葉、私には縁遠いと思っていた
けど、みんなの表情は本当にそう思ってくれているみたいで、不思議と嬉しかった
みんなと話していると安西君が話しかけに来てくれた
安西君とよく一緒にいる高梨君、柿内君、栗田君もいた
高梨、柿内、栗田
「「 あ゛っ…! 」」
安西君は普段と変わらぬ態度で、私のことに気づいていないみたいだった
高梨君たちは一瞬、何かを言いたそうに口を開きかけたけれど、目を見開いたまま固まっていた
安西君の驚きの声が教室中に響き渡った
その声に反応して、クラスメイト達が私たちの周りに集まってきた
そう言われた途端、みんながそれぞれが興味深そうに、じっくりと私を見つめていた
クラスメイトたち
(( うぐっ…それは可愛すぎるだろ// ))
その後、私はみんなにも事情を説明した
みんなはとても驚いていたけれど、誰も否定することなく、自然に受け入れてくれた
今までこの見た目のせいでいじめられてきた私
そんな私が、こうして受け入れてもらえるなんて、想像すらしていなかった
戸惑いながらも優しい言葉をかけてくれるみんなの顔を見ていると、胸の奥に小さな光が灯った気がする
「この姿でも大丈夫なんだ」
そう心の中で呟きながら、私は笑顔を浮かべた



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。