12月24日、午後。今日は作戦決行の日。
澄んだ冬空の下。
街は賑やかなイルミネーションとBGMに包まれ、まるで時間までもが華やかに色付いているようだった。
――待ち合わせは、午後2時。新宿駅東口の前。
少し早めに到着していた。
指先は手袋の中でもきゅっと握られていて、内心の緊張が隠せていない。
服装は、リナたちが渾身で選んでくれたコーディネート。
モカブラウンのミドル丈コートに、白のタートルニット。
ボトムはロングのフレアスカートで、足元はアイボリーのブーツ。
首元には柔らかいチェック柄のマフラーがふわりと巻かれ、淡くピンクのチークが頬を染めていた。
自分で鏡を見て、ちょっと大人っぽいと感じたスタイル。
でも、彼に見られたらどう思うんだろう――そんな不安と期待が、胸の奥をくすぐる。
その声は、すぐ隣からだった。
はっとして顔を向けると、そこにいたのは――
私の彼氏降谷零。
グレーのチェスターコートに、黒のタートルネック。
シンプルだけど計算されたシルエット。
手には薄手の黒いレザーグローブ、そして髪はいつもより少しだけ整えていて、まさに“街が振り返るレベルのイケメン”だった。
微笑む彼の声とさり気なく添えられた手によって、自然と彼の顔が近距離になる。
顔が一瞬で熱くなるのがわかった
視線を逸らしながら、肩をすくめた。
ふと、彼の手がすっと差し出される。
迷いなく手を繋ぐ。
手袋越しなのに、彼の体温がじんわりと伝わってくる気がした。
繋いだ手は、まるでそれだけで今日の幸福を保証してくれるかのようだった。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!