第58話

記憶
407
2025/10/15 04:15 更新


魅力されることによって人が生気を取り戻す事はあるらしいが、それには大きな代償を伴うらしい。


あなた
…たらこ、ちょっといい?

私は、たらこの部屋の前に立って扉を3回ノックした。

trk
いいよ
trk
梅ねり食べる?
あなた
食べる


私が妖術で見て知った事、それについて思った事、考察した事などを包み隠さず全て話すと、心がふわっと軽くなった気がした。

あなた
私、隠し事するの向いてないかも
trk
嘘分かりやすいもんね
あなた
そんなに?

私が不思議そうに聞くと、たらこは「めちゃくちゃね」と少し笑ってから魔法を使った。

trk
シャボン玉を作る魔法、小さい頃のあなたのニックネームめっちゃ好きだったんだよ
あなた
…そうなんだ

窓から入ってくる太陽の光に反射して虹色に光るシャボン玉は、私が指でつつくとすぐに消えてしまった。
パチッと弾け、また弾け…。
とてもとても綺麗で、思わず魅入ってしまっていたけれど…それを見ていると、私は何か大切なものを失っていっていっている気がした。

trk
魅力する魔法は、相手の記憶を奪う事が出来るんだよね
trk
…だから、記憶を無くさせるには丁度いいんだ


いつの間にか、私は寝てしまっていたらしい。

あなた
ん…

trk
起きた?
あなた
起きた…

なぜか起きた時私はたらこの部屋のソファで寝ていて、寝る前何していたのか全く覚えていない。

あなた
なんで私ここにいるんだっけ…
trk
ぐちさんに隠れてお酒飲んでたの覚えてないの?
あなた
覚えてない…

trk
…まぁ覚えてない方が幸せなこともあるから、無理に思い出さなくていいんじゃない?
あなた
何かやらかしたの?私
trk
…いや、なにも
あなた
えぇ…こわ

きっと、私がこの事を思い出すことは無いのだろう。
直感で私はそう感じた。

trk
じゃあ、今日の任務行こっか
あなた
なんだっけ、今日の任務
trk
道中で資料渡すね
あなた
ありがとう

たらこは私のお兄ちゃんで、ぐっちはその事を隠そうとしていて兄だと嘘をついていた。
…私がたらこについて知っているのは、これくらいだ。

あなた
変なの

何か大事な事を忘れている気がする。
それが一体何なのか、私に確かめる術はないけれどー…。

cnsm
あ、そういえばさ

みんなで馬車に乗り込むと、こんそめが話し始めた。

cnsm
たらこって魔法使わないの?

trk
…使えるけど、今は使わない方がいい気がする
gt
絶対使うなよ
trk
フリ?
gt
いや、今日の任務に支障がでるから!
gt
まじでやめろ
trk
w

あなた
そんなにやばい魔法なの?
trk
うーん…まぁそう
trk
どっちにしろ、ぐちさん以外はわかんないだろうね
gt
たらこが言わない限りはな

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