律の言葉に、玲音は顔をしかめた。
勿怪は、玲音が放つ険悪な雰囲気をものともせず、飴をねだる。
寧々があげた、いちご味の飴を持って、勿怪は上機嫌にそこを去った。
取引に使う勿怪がいなくなってはどうしようもできない。
玲音はチッ、と短く舌打ちをして、飴をポケットにしまった。
律は満足そうにうなずき、今度は花子の方に向き合った。
突然の話題に、花子はきょとんとした。
そして、何をあたりまえのことを、というように花子は律を見た。
うわぁ……、とグールたちが引いた声を出した。
まだ一年生は入学して一ヶ月程度なので、花子が本当に女子トイレにいるとは知らなかったのだ。
つらつらと述べられた言葉に、花子は目を白黒させた。
律がもう一度口を開こうとすると一一
顔をしかめた茜と、にっこりと笑みを浮かべた葵が二人並んで歩いてきた。
花子は茜に近寄って、律を指しながら言った。
グールとなるべく関わりたくない茜は、眉間にシワを寄せた。
蓮が、皆が思っているであろう疑問を口にした。
花子は清々しいほどの笑顔で言う。
花子の言葉を聞き、茜は葵の目の前に立ち、威嚇するように花子を睨みつけた。
葵は、頬に手を当て、こてんと首を横に倒した。
それを見て、茜は目をハートにさせて、ばっと自身の手を葵に差し出した。
翔平は、二人のいつも通りのやりとりに、呆れのため息をついた。
その翔平の頭によじ登った勿怪が言った。
首を傾げる寧々に、翔平は首裏をかきながら言う言う。
この学園にいる勿怪の数は、100は余裕で超えている。
そこに、違う声が入った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。