第15話

第十四話 狐の窓
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2023/09/29 13:58
流花side
柊 流花
柊 流花
……ただいま
柊 緋奈
柊 緋奈
おかえりー!
緋奈は元気に返事をする。
親は居ない。2人とも、海外遠征なのだ。
手を洗って、リビングに戻る。
緋奈はご機嫌な顔でようかんを取り出していた。
柊 緋奈
柊 緋奈
ふっふっふ……このようかんは少し遠くの場所から仕入れてきたブツ!
柊 緋奈
柊 緋奈
高級な物なんだよ!
柊 流花
柊 流花
へ〜……いつのまに行ってきたんだな
柊 緋奈
柊 緋奈
うん!和菓子食べたくなってね〜
ダイニングテーブルに持っていき、2人で食べる。
食べ終わり、食器を片付けた。
緋奈は課題を持ってきてやり始める。
俺は、こっそり隠れながら緋奈の方を見た。
弥恵さんから教わった術を試そうと、手を狐の形にする。
「狐の窓」___両手を狐の形にし、組み合わせる。
指を広げて、真ん中を覗くと妖怪などの怪異が見えるという術だ。
まぁ、緋奈だから流石に妖怪じゃないだろうけど。
手を組んで、真ん中を覗く。

































































































覗いた先には、一回り大きな餓者髑髏がしゃどくろの姿があった。
餓者髑髏
戦死などをした人々が埋葬されなかった恨みで骨がくっつき巨大になった妖怪。
生者を見るとがちがちと音を立てて襲いかかる。捕まえると握りつぶして食べるらしい。
(妖怪の中でも比較的恐ろしい部類、人間ではないと一目で分かるため採用)

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