
今日は、文化祭2日目か〜

いやぁ、今日は何も無いといいなー····
フラグめいた発言をしながら廊下を歩いていく晴明
そこに向こうから走ってくる人影が
ドンッ

あて!

すみません
そのまま走り去っていく男の人

あっ、こちらこそ

なんだ今の人、怪しい格好.....

グラサンにマスク.......ん?

トボトボ.....
落ち込んだ様子で歩いている玉緒

アレ?秋雨くん?

ぬ?晴明ではないか.....

どうしたの?

実はだな、備品を取りに地下室に行くことになったのだよ......

でも地下室は毎年文化祭の日に行くと呪われるって都市伝説があるぞ

そんなんあるんだ.....

そういやここ、地下室なんてあったね

言うて僕も、1, 2回くらいしか行ったことないけど

俺は生涯、行くまいと誓いを立ててたのだが.....

ジャンケンで負けて......備品調達大臣に任命されてしまったのだ

なるほど

じゃあ一緒に取りに行こうか
そう言ってエレベーターに入っていく晴明と玉緒
晴明がボタンを押そうとした時

ちょっと待って!

雫月!

はぁっ、はぁ

ふぅ....良かった、間に合った......
勢いよくエレベーターに乗ってくる雫月

雫月先生ではないか!

秋雨くんも一緒だったんですね

どうしたの?雫月

六星の代わりに地下にちょっと備品を取りに行って欲しいって頼まれたの

花風先生の代わりとな

うん、ちょっと色々あって今の六星は使いものにならないからね

あ.....

ぬ?何故に晴明が反応する?

いやー、それは....その

いやね、どっかの誰かさん達が昨日校舎を半壊させたんですよね

昨日.....あっ!確か晴明達が学園長に怒られてるの見たぞ!

いや、でも.....あれは僕のせいではないような、気がするんですけど

ん?

いえ、何でもないです。すみません

あはは、私は別に怒ってないよ?

ただ、昨日本来休みだったはずの六星が修理に駆り出されちゃって

今、職員室で燃え尽きてるんだよね
その頃の職員室では.....

〜𐭜 ꇤ꒰ ̗̀ )0
自分の椅子に寄りかかって安らかに死んでる六星

おい、新人が完全に死んでるんやけど
俺は何も知らねーぞ?
昨日半壊した校舎直し終わった後ああなってたんだよ
今のうちにイタズラでもしない?
おっ?良いな、何する?
お前ら、新人に容赦なさすぎん?
なら、お前はやらないのか?
何言うとんの、僕もやるに決まっとるやんそして六星は先輩に遊ばれるのであった
そんな事になってるとは知らない雫月達

花風先生も大変なんだな

今度会ったら労わってあげてください

おう、そうするぞ!

そういえば秋雨くんは何しに?

連々から備品調達を頼まれたんだよ

そうなんですね

そうだ、結局備品って何を.....
ガララ
晴明が言い終わる前にエレベーターの扉が開いた

.....って、えっ?

え?
目の前には賑やかな文化祭の光景が広がっていた

な.....なんぞコレ!

地下でも文化祭やってるの?

僕はそんなの聞いてないよ

そもそも地下室は、こんなに広くはないぞ!

うちのクラスみたいに他の場所と繋げてるのかも

だったら備品倉庫はどこに.....

確かに.....ちょっと見てまわろうか
そう言って裏文化祭を見て回ることになった一行

なんか近くで見たら、普通に楽しそうな文化祭じゃない?

確かに

えっ、そうか?

俺は不気味さしか感じないぞ

それにしても.....キョロキョロ

妖怪っぽいのが一人もいないね

言われてみればそうだね

だから、不気味なんよ

あっ、お化け屋敷だって二人とも
"これぞ本当のお化け屋敷"の前で立ち止まる雫月

入る?妖怪いるかも

絶対入らぬ!!

あはは、そんな即答しなくても

二人って案外お化けに強いよな

元々お化けより、ヤンキーの方が怖いのと慣れかな

"ヤンキーは怖くないだろ小心者め"っとツッコミを入れるのはやめといて

いや、ツッコミいれてますよー
私も別にお化けは怖いとは思わないよ

晴明と同じで慣れたのかも

いや、慣れるモンか?

例えば君が将来教師になったとして、赴任先が幽霊の学校で

そこで半年、幽霊と一緒にいたら慣れるんじゃないかな?

おぉ、すごい説得力

すごい説得力ぞ

ぬ?

どうかしましたか?

下の方、怪しいのがいるぞ
そう言われ下を見る晴明と雫月

あっ!

あの人、上の階で見たよ

(あれって.....)

なんか慌ててる感じがして、僕とぶつかって走って逃げたんだ

それ盗っ人とかじゃないのか!?

そうかも、なんか顔隠してて怪しいし

まあ、文化祭は人がいっぱい来て、スリも多いって学園長も言ってたからね

とにかく声かけてみよう!

おう!

そうだね
そして怪しい男の元へ向かった三人

やいお前!

クルッ.....

さっきから、そんな格好でウロウロして怪しいぞ!!

あの....生徒の保護者の方でしょうか...?ちょっとお話を....

いや、えっと.....

.......

.....遠くないです?

遠くない?二人とも
怪しい男と同じことを言う雫月

小心者コンビナメんじゃねえ!!

悪人だったら怖いだろうが!!

それを悪人かもしれない人に言ったらダメでしょうが、馬鹿だなあ

えっと、安倍先生と雫月先生と秋雨玉緒くんですよね

なぬっ!?なぜ我々の個人情報を

別に怪しい者ではありませんよ

貴方がたと同じく、この場所に迷い込んでしまいまして

あっ、そうなんだ?

僕は百鬼学園の卒業生で

暗と申します。以後、お見知り置きを

OBだったんだ

なんでそんな怪しい格好を

あぁ、マスクは口元が少々コンプレックスなものでして

あー····

.......

僕の身内が、この学校に在籍しているのですが来るなと言われたので

こっそり様子を見にきたんです

それでみつかりそうになり、慌てて別の階に逃げたところ

このような奇怪な場所にたどりついたというわけです

なるほど

へぇ、それは災難だったね

ところで暗さんは、なぜ僕らを──
ピンポンパンポーン
《まもなく灯篭飛ばしを始めます》
《上にご注目を》

灯篭飛ばし?

灯篭飛ばし?

どうかされましたか?

おい!上!!
言われた通り上を見ると
たくさんの灯篭が浮かび上がっていっていた

わ──っ!!なんぞコレ!!

わぁ、綺麗....

すごい綺麗!!

あ、願い事も一緒に上げてくれるんだ

そうだよ、アンタも書くかい?

複数書いてもいいよ

じゃあ.....

みんなが元気でいられますように

クラスの平均点が上がりますように

ついでに給料上がりますように

セーラーほしい

どんどん欲が.....

ちょっと晴明?何して....っ、君は....

.....君も願い事を書くかい?

........

雫月も書こうよ!

....ううん、もう私の願いは叶ったから

そうなの?

うん、だから......やっと言える

"ありがとう"
雫月はめいいっぱいの笑顔で言った

ははっ、"どういたしまして"

喜んでもらえたかな?

うん、とても

?

どうかした?晴明

いや.....ん?アレ、あの前にどっかで会いませんでしたか?

覚えててくれたのかい、嬉しいねぇ

(そういえば会ったって言ってたか)

(彼が居るってことは.....ここは)

晴明と雫月先生は何やってんだ

しかし、これはお盆の時にやる灯篭流しに似てますね

トゥモロー流し?

灯篭流し

お盆に行う、死者の魂を弔って灯篭を川に流す行事です

そういえば、今日は秋分の日でしたね

だからなんぞ

いえ、秋分の日というのは──

!!

セーラーだ!!
ダッ

えっ、ちょっと

待ちなさい!このセーラー馬鹿!!
ダッ

えっ、おい晴明!雫月先生!

どこ行くぞ!?

アレ?

セーラーを見失ってしまったぞ

前に林間学校で見た時みたいな、素敵な黒セーラーだったのに

......この、バカ明!!
ボカッ

あいたっ!?

どうしてそう、いつも後先考えずに突っ走るの!このセーラー馬鹿!

シュン.....ごめんなさいっ

はぁ.....

ほら、早く二人を探そう? スッ
手を差し出す

はい、今度は突っ走りません.....ギュ

うん、そうしてくれると嬉しいな

(あまりここに長居はしたら大変なことになるし.....早く二人を探さないと)
そして二人を探すことにした雫月と晴明

ん?へぇ〜、古本市とかもやってるんだ!見て、雫月!

本当だ、絶版本とかもあるみたい

でも古本はな〜

前に呪いの古本のトラウマが......

あっ、トラウマになってたんだ

あっ!?

どうしたの、急に大声出して

そうだよ、呪いの古本!!

さっきの人、呪いの古本の著書の人じゃん!!

えっ、今気づいたの?

えっ?雫月気づいてたの?

まあ

でもあの人、亡くなったって....アレ

そういえばさっきの黒セーラーも....

あぁ、確か林間学校の時に似たような子を見たよね

ゾワッ.....な、なんか怖くなってきた....

さっきまで楽しそうだったのに

うぅ、もう早く二人を連れて上の階に戻ろっ.....備品はもういいよ!

まあ、そうだね

早くしないと大変なことになるし.....

えっ?それってどういう.....
車掌 )よっ、お姉さん達は二人かい?うちの出店よってきなよ──!!

ビクンッ ヒャァ!!

うわっ、ビックリした
車掌 )列車猫カフェやってるんだ、本物の駅弁も食べられるよ
車掌の指を差した方には見覚えのある列車が

ギャアアアア!

うわぁ、最近見たよアレ

僕もさすがにアレは覚えてるよ!めっちゃ最近だもん!!
車掌 )なんのことです?

最近乗って死にかけたもん!!

そうですよ、乗りませんから
車掌 )まぁ、そうおっしゃらず
グイッと顔を近づける車掌

ヒッ!

だから、乗らないと言って──
あら?

あの.....もしかして、安倍 晴明先生と空明 雫月先生?

!貴方は.....

.....誰...?

やっぱり!!

そのアホ毛と、その綺麗な銀髪!息子から聞いた通り!!

グイッ ほら、こっちでお話しましょ
雫月と晴明の腕を引っ張っていく
車掌 )話ならうちのカフェで

結構でーす

すみません、助かりました

ありがとうございました

私も息子に会えないかなって思って来たのだけれど

まさかこんなお祭りやってるなんて初めて知ったわ

あ....貴方も迷われた方でしたか

それにしても、息子から聞いた通り本当に立派なアホ毛ね

それにその銀髪もとても綺麗だわ

ふふっ、ありがとうございます

あっ!

そういえば、保護者の方でしたね!

先生方のお話、いつも聞いてて笑わせてもらってます!

プール掃除で大きな人面魚捕まえたり、体育祭でセーラー服着せたり

調理実習で何かを混入させたり、裸で泥棒捕まえたり

(改めて言われるとロクでもねえ僕)

(改めて聞くとロクでもないな晴明)

そして、その全ての後始末をしてくれるみんなのお母さん!

(改めて言われるとお母さんだな私)

(改めて聞くとお母さんだよな雫月)

またの名を晴明先生のお世話係!

誰だ、それ貴方に伝えたの

ふふっ、全て息子から聞きました

まあ、だと思いましたよ

本当は三者面談とかも行きたかったんだけどね、行けなくてごめんなさいね

いえっ、あの....

ところで誰のお母さんで.......

(ん〜····そっくりだと思うけど)

ニッ 誰だと思います?
その頃、玉緒と暗は

うーん

なんかこの辺で二人が消えてしまったぞ.....

気配すら感じませんね

そもそも、晴明も雫月先生も何か変だったぞ

.....安倍先生は元々変わった方と見受けましたが.....

晴明はいっつも変だが、雫月先生すらおかしかったんだぞ

だって二人とも、この雰囲気を楽しそうって言ってたけどさ

この"廃墟"のどこが楽しそうに見えたんだろうな
見ると寂れた廃墟が広がっていた

二人には俺らと違うモンでも視えてたんかな

.....お二人って、日頃から他人と違うモノ視たりしてませんでした?

あるぞ!!

林間学校では、二人して壁に向かって話してたし、よく人数間違えるし

あと、晴明はよくセーラー服にも話しかけてるぞ

怖

とにかく二人を見つけた方がいいかと

このままでは、彼らがこの空間に取り込まれるかもしれません

なんと!?

まあ、こちらとしては好都合かもしれませんが....ボソッとそう零す暗

?
そんな暗の言葉に違和感を感じる玉緒であった

いやガチで更新するの遅くなってすみませんでした

もう全く話の構成が思いつかなくて違う方の小説に逃げてました

そして文字数がエグなってしもた

次話も絶対長くなるので、今から覚悟を決めておいてください

本当に読んでくれて感謝です!

では、また次お会いしましょう!

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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。