戦闘開始、迫り来る状況の中───
でも、魁斗くんの状況も理解できる。
大きな怪異と、特待生を抱っこした会長。
怪異と攻防中のルカくん
そう言う、状況である。
大声に対して、首を回し振り返る『怪異』
思わず、ツッコんでしまう会長。
魁斗は、走った。
今まで、対ロミオさんで鍛えてきた
逃げ足を全力で発揮する魁斗。
ただ、怪異は手足が長く、攻撃範囲が広い。
うねるように手をしならせる怪異
攻撃が当たる!
そう考えた時────
魁斗くんが躓き、
階段の下へと転がり落ちた!
ある意味、運の良い魁斗くんに対し、
特待生はそう思う。
機会を得たルカくんは自身の『特質怪具』で
ある『双剣』で、
怪異に斬撃を食らわせる。
ぐいっと特待生の服を掴み、
自分を盾にして窓から距離をとる。
急な、その行動に胸が高鳴る特待生。
瞬間、───
二発目の斬撃で、窓ガラスは割れて
怪異が外へと落ちる。
階段を急いで掛け降り、
途中で魁斗を拾っていく会長。
拾っていくのは優しいが、持ち方が雑な上に
揺れがすごい。
優しいか、優しくないのか
よく分からない。
会長の目線の先は、
何もない道へと向けられている。
ルカくんの言葉を聞いて、
魁斗くんは、深く、息を吸って
怒鳴るように言う。
途切れ戸切の、不安気な声が耳に入る。
途端に屋敷に光が点り始めたので、
私達は、押し合うようにして屋敷を後にした。
屋敷を出た矢先、
特待生は、
"会長"と、言う言葉に思考を巡らせる。
特待生は、会長の見る。
綺麗ににっこりと笑って
私達は別れた。
少し曲がった先には、
モノクルを掛けた男がいた。
悪戯な笑みを浮かべ、近付く会長
そう言い、
呆れたように、笑い返した。
少し切なそうに笑みをこぼした。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。