明日ともさんとのデートだからだぁ!おしゃれしようと思ったけどあんまりいい服がなかったからママさんに付いてきてもらってお買い物中です
In家
今日は午後から開店にしてくれた。ママさん神。
一旦落ち着いて活動できているから撮影や配信がないお昼はお店を手伝うようになった。
お…今日はプレーン味が安い!いっぱい売れるかな〜
ガシッ
急に腕を掴まれた。
誰?…駄目だ声が出ない。
は…?何で名前…?てか力強すぎ…
待ってこいつ…
大分太った気がするが脳内で点と点が結ばれる。
その瞬間、私は恐怖でその場に座り込んだ。
きもいきもいきもいきしょすぎ
誰か助けに来てくれた…その誰かの顔を確認できないほど力が抜けて何もすることができない。
嬉しさで目が滲む。
ん…?あぁ私を店まで運ぼうとしてくれてるのか
助けてくれた人に介護してもらい店内に入る
ガチャ
ママさんにとっても辛いのは当たり前だ。息子を殺した犯人なんだから。
助けてくれた方にお礼を言うべく目線を上にあげる
え、待って……もしかして。
この人…あいつ……?ハッ…ってことは…
ぴくとさんはとてもあの時のあいつに似ている。
ママさんが背中を擦ってくれたから少し落ち着いた。
ぴくとさんはなにか知ってそうだった。あいつのせいであったのかもしれない。なら聞きたい。私のせいであぁなってしまった運命。ぴくとさんに謝らなければいけない
やっぱり駄目だ。顔見て喋れない
涙が出そうになる
何だこの生物優しすぎんだろ
私、ぴくとさんのこと何であんなやつと重ねてたんだろ。全然違うじゃん。自分が馬鹿すぎる
ぴくとさんの顔に目を合わせようとする。
同一人物じゃないってわかってる。でもやっぱり微かに苦しさを感じる。
絶対絶対…克服するんだ。ぴくとさんについてもっともっと知っていかなきゃ。
『ぴくとさんはあいつじゃない』そう思って。いつか目を見て笑えるまで
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。