第2話

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2024/02/25 07:11
youside





























え〜、新入生の皆さん。
ご入学、おめでとうございます。
学校を代表して、
喜んで歓迎いたします。

















4月。

緊張感のある 体育館の中で、

私は高校の入学式に 出席していた。



















中学の頃の 同級生達とは

別の 遠い高校にしたため、

知っている顔なんて、一人もいない。






親に頼み込んで、

「一人暮らしがしたい」と この高校を選んだものの

やっぱり 寂しさは残る。





















え〜、それではまず
季節の話題を一つ…









Girls.
ねぇ、知ってる?
この高校の校長先生の話って、
すっごく長いらしいよ…ㅎ

Girls.
マジで!!?
皆んな寝ちゃうんじゃない、?ㅋㅋ

Girls.
逆に、
寝ないんだったら
他にどうしようと思ってたの?ㅎ

Girls.
頑張って聞こうかな、なーんて…ㅋ

Girls.
優等生ぶるの、?ㅋㅋ
ウケるんだけど…ㅋㅋㅋㅋ

Girls.
『高校デビュー』だよ!

Girls.
ほとんど同じ中学なのに、
今更 高校デビューとか
無理だって、ㅋㅋㅋ

















更に そんな会話まで聞こえてくるものだから、

私の心の中の不安は どんどん大きくなる一方だった。

























え〜、それでは最後に。
新入生の皆さん、
楽しい高校生活を 過ごせるよう
頑張ってくださいね。



でも、
ハメを外しすぎたら
駄目ですよ〜。

















やっと 校長先生の話が終わった頃には、

さっきまで 元気良く話していた女の子達も

こっくりこっくりしていた。






















不安しかない これから先の高校生活、

果たして私は 馴染めるのだろうか。























窓から吹き込んできた 生暖かい春風にあたりながら、

ずっと そんな事を考えていた。









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