第10話

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110
2024/06/14 14:19































無駄に広いこの部屋、
大きなベット上____

僕が母国へと帰ってきて、もう二週間もたった

伝達でサーシャと叶さんは無事だったと
伝えられ、ずっと待ち続けられた

奇病は悪化し、もう起き上がるぐらいの
力しかなく、部屋から出る事も出来ない

でも、もう少しでこの”静寂”から抜け出せる

掟破りの僕は来週末には処刑されるのだから
だけど……最後にサーシャに会えないのは少し
悲しいなぁ…

窓の外
綺麗な花園が広がっている

向こうの街にも広がるあの花が__

痛む眼はもう殆ど機能しない
最近は音すらも聞こえずらくなってきた
あなた
 ……また、ラーメン食べたいなぁ
 もうすでに味覚など感じないほど、
身体が麻痺しているくせに…

無理して、壁に向かって喋る

それも…そこにサーシャ
いるかのような、日常的な会話

サーシャは今何をしているのだろうか


「コンコン」

ノック音がする

すると、ドアが開き
見覚えのある顔が入ってくる
ニア
 …やぁ
あなた
 っ…にあ、
ニア
 無理をして喋らなくてもいいよ

何でもお見通しって訳だね、
お兄様_______

ベットから起き上がり、
彼の顔色を伺った
ニア
 君の執行人が決まった
 どうせ、ニアの事だから…
僕が楽なような死に方なできるように、
最適な執行人を探していたんだろう

その中で腕利きのいい執行人なんだろう


何となく、安心し
話の続きを待ち続ける
ニア
 誰だと思う…?
 「誰だと思う…?」

そんな事を聞かれても知るわけがない
身内にやらせる訳がない
そんなの僕への侮辱だろう

嫌な予感をしながらも必死に
”わからない”っと伝える
ニア
 …アレクサンドル・ラグーザだ
あなた
 っ…!

受け止めたくなかった

近くにあった本を投げて、
否定を続けた

確かに最期に会いたい

一緒にいて欲しい…

けど…殺しかけて貴方に恨まれているのか?
何故、彼が僕の執行人になるのだ




























サーシャは僕を愛していなかったのか、?






























毒々しい感情をのせて、
脈がどくっどくと打ち続ける

そして、それを逆流して
根が伸びて花弁が満開に咲く

もう、完全に咲いてしまった


きっと…こっちの目では
あなたの綺麗な赤い目を覗くことは出来ない















どす黒い赤色の薔薇が僕の目を閉じ込めた

スペシャルで2作品あげちゃう

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