第48話

その後の花束
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2024/03/17 10:40 更新
司
ただいま。
土曜日の夕方。
ショーと練習を終えて帰ってきた。
咲希
咲希
おかえりー!お兄ちゃん!
(なまえ)
あなた
司、おかえり。
司
随分と自然にうちに居るな。
リビングに顔を出すと、咲希とあなたがソファに並んで座っていた。
咲希
咲希
レッスンがあったからそのまま引き留めちゃった!
帰ってきたらあなたちゃんが居て、お兄ちゃん嬉しいでしょー?
司
あぁ、そうだな。
(なまえ)
あなた
咲希ちゃんおすすめのメイク動画とか、ヘアアレンジ教えてもらったの。
司の母
司の母
可愛かったのに戻しちゃったのよ。
(なまえ)
あなた
見られると思うと恥ずかしくて…。
司の母
司の母
もう気にしなくて良いのにね。
そういえば、前に服を買った時も恥ずかしがって隠れていたな。
司
どんな風にアレンジしたんだ?
咲希
咲希
よくぞ聞いてくれました!
あなたちゃん、サイドを三つ編みにしてクセを抑えてるでしょ?
それをくるりんぱにしたり、一つのハーフアップにしたり、簡単に出来るものをやったんだー♪
三つ編みの代わりは想像がつくが、一つのハーフアップは想像がつかない。
(なまえ)
あなた
こっち見てもやらないからね。
司
この頑固者がすぐに考えを変えないことくらい分かっている。
あなたがむっとしたのが分かった。
(なまえ)
あなた
頑固なのは司だよ!
花束のタオルとハンカチ、使ってないじゃん!
司
なっ、勝手に人の部屋に入るなっ!
司の母
司の母
お母さんがお手伝いをお願いしたのよ。
(なまえ)
あなた
ショーの練習に使えるようにあれを選んだんだからね?使ってよ!
司
つ、使えるかっ!!
(なまえ)
あなた
何でっ!シンプルなハンカチなんだから使えるでしょ!?
咲希
咲希
うん、何で使わないの?
司の母
司の母
はぁ。
頑固者と咲希からの攻撃に頭を抱える。
母さんは理由が分かるのか、ため息をついた。
司
二人でオレを見るな!
何で使わないのか、考えれば分かるだろ!
司の母
司の母
分からないからこうなっているのよ。
きっと説明しなくちゃ話も終わらないわね。
司
一旦荷物を部屋に置いてくる。
(なまえ)
あなた
逃げるの!?
司
着いてこなくていいっ!
着いてこなくていいと言ったのにムスっとした顔で着いてくる。

『お母さんは分かるの?』と言う咲希の声が聞こえてきた。

司
わざわざ部屋まで着いてこなくても良いだろう。
(なまえ)
あなた
理由を聞くまで納得できない。
司
この頑固者め。
あなたは花束を抱えた。
(なまえ)
あなた
ホコリかぶってるわけじゃ無いんだ。
司
定期的に綺麗にしているからな。
(なまえ)
あなた
それなら使ってくれても良いじゃん。
何でダメなの?
出た。やはりこの顔には勝てない。
司
はぁ。
花束を崩せないんだ。
(なまえ)
あなた
崩し方が分かんないの?ここにある紐を解くと…
司
わー!やめろっ!!解くなーっ!!
(なまえ)
あなた
うるさっ、崩せないって言うからやろうとしてるのに。
何で分からないんだ!この世間知らずは!!
司
一度しか言わないからよく聞け。
ハンカチを取るには花束を崩さなければならないだろう?
(なまえ)
あなた
うん。
司
オレはあなたからもらった花束を崩したく無いんだ!
分かったか!?
(なまえ)
あなた
わ、分かった…。
理解したらしいあなたの顔が少し赤くなった。
急にしおらしくなって調子が狂う。
咲希
咲希
おかあさーん!無事に解決したよー!!
司
なっ、また咲希は聞き耳をたてているのか!?
咲希
咲希
心配なんだからしょうがないじゃん!
解決して良かったねーあなたちゃん!
(なまえ)
あなた
うん。
咲希
咲希
赤くなってるー!今日もかわいいー!!
ねー、今日は泊まっていけるの?
(なまえ)
あなた
今日はパパの会社の人がうちに来てるから帰らなくちゃいけないんだ。
小さい頃からお世話になってるから挨拶したくて。
司
世間知らずの割にそういう所はしっかりしているな。
咲希
咲希
生まれた時からお嬢様だもんねー!
(なまえ)
あなた
そうみたい。
司
それならそろそろ帰る時間か?
(なまえ)
あなた
こんな時間なんだ。帰らなくちゃ。
司
暗くなっているから送るぞ。
(なまえ)
あなた
ありがと。
階段を降りた時、玄関の開く音がした。
司の父
司の父
ただいま。あなたちゃん、来ていたのか。
司の母
司の母
おかえりなさい。タイミング悪く帰る所なの。
司の父
司の父
残念だな。また泊まりにおいで。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます。
先生、今日もレッスンありがとうございました。
司の母
司の母
課題のところ、頑張ってね。
(なまえ)
あなた
はいっ。
咲希
咲希
あなたちゃんまた来てねー!
次はお泊まり会しようねっ♪
(なまえ)
あなた
うん。咲希ちゃんもいつもありがとう。
司
行くか。
(なまえ)
あなた
うん。お邪魔しました。
司の母
司の母
司、よろしくね。
あなたちゃんも気をつけてね。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます。
二人並んであなたの家まで歩いた。

すっかりうちに馴染んで、いつでも泊まれるように空き部屋だった場所があなた仕様になってきた。
司
いつでも泊まりに来い。
みんな楽しみにしているぞ。
(なまえ)
あなた
うん。ありがとう、司。

音大受験の練習も進んで、今のペースなら合格の可能性もあるそうだ。

あの時の言葉をオレから言うか、あなたから言うか、まだ分からない。

オレたちのペースで進んでいきたいと思う。





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あとちょっとで司チャプだから記念。

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