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第1話

愛もいいけど….
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2021/06/21 11:17 更新
森 鴎外
森 鴎外
エリスちゃん!どこに行っていたのだい?!心配したのだよ!!
エリス
エリス
……..
ここは横浜市街地___

何やら中年の男が慌てた様子で幼女と話している。



[エリス目線]
森 鴎外
森 鴎外
もう!突然いなくなるから心配で心配で、心臓が止まるかと思ったよ!
もしかして……



浮気….?!
エリス
エリス
んなわけないでしょ?!
子どもじゃないのよ!!

それより、早く行きましょ!置いていくわよ
森 鴎外
森 鴎外
エ、エリスちゃ〜ん!!
エリスの本音
エリスの本音
ホント、何も分かってないんだからリンタローは。
ワタシ、リンタローと出かけるの楽しみにしてたのよ。だから今日も、貴方が綺麗と撫でてくれるこの髪を整えて、貴方が買ってきたドレスを着て、完璧にしたの。
エリスの本音
エリスの本音
リンタローとのお出かけを邪魔されたくないから、その辺にいたのを片付けてたら遅れちゃったの。
エリスの本音
エリスの本音
でも、言わないけど_言えないけど_
[服屋]


森 鴎外
森 鴎外
エリスちゃん、嬉しいのだけど…私はいいよ〜?
エリス
エリス
今日はリンタローの服をワタシが選んであげるわ!ワタシと歩くんだから、リンタローもちゃんとした格好してもらうわ!
森 鴎外
森 鴎外
でも〜….これは少し私には若すぎるのではないかな〜?((微笑
エリス
エリス
そんなことないわ!リンタロー…..少しはマシになったわ!
森 鴎外
森 鴎外
もう少し褒めてくれても….💧
エリス
エリス
十分褒めたわ!
モブ
モブ
ええ!とってもよくお似合いですよ!
エリス
エリス
それじゃそれ今着るから!
モブ
モブ
畏まりました
店を出てから、エリスは何処か遠くを見ていた。
会話はするものの、続かないのだ。

森がそのことに気づいていないわけがなく…

森 鴎外
森 鴎外
エリスちゃ…
エリス
エリス
リンタロー!
森 鴎外
森 鴎外
?!
エリスが森の腕にしがみついた。

森はエリスの行動に動揺が隠せない。

森 鴎外
森 鴎外
エリスちゃんどうしたの?!
エリス
エリス
リンタロ〜ワタシあのクレープが食べた〜い
森 鴎外
森 鴎外
一緒に買いに行こう!
森は久々のエリスからの可愛らしいお強請りに意気揚々としている。
森 鴎外
森 鴎外
はい、エリスちゃん!
エリス
エリス
…..うん!とっても美味しい❤️
森 鴎外
森 鴎外
それは良かった😊
美味しそうに頬張るエリスの顔を見て、森はまた優しく微笑んだ。
森 鴎外
森 鴎外
それじゃ、次はどうしようか?
エリス
エリス
リンタローの好きなところでいいわ
森はエリスの手を引く。
エリスは不意に引かれている手を見、その手を引く男を見た。

いつも出かける時は白衣に整えていない髪。見るからに冴えない中年といった風貌のこの男。

だが、エスコートをさせると、矢張り品格が見える。

エリスは周囲の人間を見た。

周囲はカップルだらけであった。

だが、エリスが思うに、この男ほどのエスコートをしている人間は見当たらない。

そして今一度男を見る。

しっかりとした服装をすれば、どんなイケメン俳優にも劣らぬ大人の雰囲気を醸し出す。

エリスがそっと握り返すと、大きくて安心感なある手がまたエリスの手を包むように握りなおした。
森 鴎外
森 鴎外
そのドレス、着てくれたのだね。とっても似合っているよ
それに、エリスちゃんが選んでくれたこの服….やっぱり少し若いのでは… ?
エリス
エリス
そんなことないわ!ワタシが選んだんだもの間違いはないわ!!….あ、リンタロー!
森 鴎外
森 鴎外
ん?
森がエリスの指差す方に目を向けた時、背後に気配を感じ森が振り返ると、金髪の髪がフワリと舞い、美しい幼女の顔が鼻先にあった。

森 鴎外
森 鴎外
どうかしたのかい?
エリス
エリス
リンタローちゃんと前見て歩いて。ぶつかるわよ
その瞬間、森は前に顔を戻した。
エリス
エリス
だから言ったでしょ?あ•ぶ•な•い•って
森 鴎外
森 鴎外
そ、そうだね…
未だに早く脈打つ鼓動を全身で感じる。

エリスからの指摘がなければ

危うく電柱にぶつかるところだった__。

エリスの本音
エリスの本音
愛もいいけど….恋していて、ワタシに。

“綺麗だね” 

貴方からのその言葉がワタシは一番好きよ__

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