第42話

接触
59
2026/02/24 07:24 更新
あなた
(…梟)
アイツがわざとなのか鍵を自室に置いていたから、1階の閉まってた部屋に入った
あなた
(こんな所に居たんだ)
ここは仕事部屋みたいだった
机は綺麗に整頓されてて、左右に資料棚、入り口には梟
あなた
(…この資料、やっぱり)
あなた
(あの時の研究員に関する物)
切り取った新聞紙を張り付けたみたいだった
あなた
(……次)
あと1部屋、見れてない




あなた
(暗…それに強い匂い)
匂いのせいで収まりつつあった頭痛がぶり返してきた
あなた
(電気がそもそもないのか、窓もないし)
暗い中うっすら見える机に近づき、その上にあるライトを付ける
あなた
!
あなた
(…そう、この匂い
ここで調合してるんだ)
小さい部屋で、試験管や薬草、道具が揃っている
この部屋にも資料が置いてあった
あなた
(まぁ、だろうね
資料を見ながら作ってるんだ)
あなた
(父親があの研究所所長ならこれは当時の物かな、見るからに年季が入ってる)
あなた
(軍に報告して処分しよう
誰の手にも渡らす訳にはいかないし)
部屋から出て、自室に戻る
あなた
……
あなた
(…やっぱり、違和感あるんだよね)
階段辺りを彷徨いて、見にくい扉を見つけた
あなた
(ここだけ引戸、取っ手が引っ込んでて分かりずらくされてる)
あなた
(明らかに意図的
ここは洋風な屋敷だし、全ての扉は開閉式だった)
取っ手に手を掛けて開けると、風が後ろから吹いた
あなた
(…見つけた、ここから地下なのね)
あなた
(おかしいとは思ってた
歩く度音が変だったから)
下に続く暗い階段を降りる
冷たい石の壁に触れながら、視野だけを頼りに
あなた
(…先に空間がある
暗くて見ずらいけど、殺風景な感じ?)
壁を伝ってると、部屋に入る前に出っ張りがあった
あなた
(ボタン?電気かな)
押してみると、パッと電気が付いた
あなた
!!…
悲鍟 霜ひしょう そう
___すみません、お待たせしました
久堂 清霧
こちらこそ連絡もなしにすまない
悲鍟 霜ひしょう そう
いえ、で、何かあったんですか?
久堂 清霧
あなたの名字あなたの下の名前という人を知ってるな
お前の患者だ
悲鍟 霜ひしょう そう
えぇ、勿論
彼女がどうかしましたか?
久堂 清霧
行方不明になった
一昨日くらいだ、何か知らないか
悲鍟 霜ひしょう そう
…いえ、残念ながら
悲鍟 霜ひしょう そう
にしても、軍人だとしても性別には敵いませんね
久堂 清霧
…残念ながらな
鶴木 新
……
鶴木 新
検診のために体を見たと聞きましたが、どんな様子でしたか
悲鍟 霜ひしょう そう
あぁ、あの時の
特に何も
悲鍟 霜ひしょう そう
少し恥じらう程度で、違和感などはありませんでしたよ
鶴木 新
…そうですか
久堂 清霧
…最後に会ったのはそれきりか?
悲鍟 霜ひしょう そう
はい、早く見つかると良いですね





車内
久堂 清霧
珍しく怒りが滲み出てたが
薄刃 新
当然出ますよ
薄刃 新
彼から検診の時の話を聞いた時に苛立ちましたけど、あの医者の口から聞くと更に苛立ちますね
久堂 清霧
怪しんでることを悟られるなよ
薄刃 新
分かってますよ
久堂邸
久堂 清霧
___という感じだったが
鶴木 新
大前提に彼女は絶対に他人に肌を見せません、普段の格好からも見てとれます
鶴木 新
次に、性格的に医者だとしても他人を屋敷になんて上がらせません
月音つきね
え、俺は…?
鶴木 新
…とりあえず、その2つから絶対におかしいかと思います

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