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軍に帰り、トントンに報告に行くと案の定疑わしい目を向けられる。
いや待って、俺が誘拐してきたわけちゃうからね?
てかこの子から拾ってって言い出したからね?
トントンの様子にビクッと体を揺らすと、その子は分かりやすく肩をすぼめた。
流石のトントンも気遣う冷静さはあるのか、申し訳なさそうにする。
トントンはやはりこんな小さな子が軍に居るのは反対なんだろう。なんにせよ安全面が全く配慮できないのだから。
急な襲撃が起これば俺たちはすぐに出陣するし、この子を絶対に安全な場所に避難させる事が出来るかと言われれば、それは約束できない。
トントンは目を見開いてこちらを見てくる、そりゃそうだろう。
今まで女にしか興味がなかった奴が急に幼児を連れて帰ってきて、さらにはここで育てるなんて言い出すのだから。
絆された?こんな短時間で、僕が。
トントンに言われて気づく。
確かに既にこの子に対して心を開いているかもしれない。
ほんとは拾うつもりなんてなかった、こんな小さくて、脆くて、すぐに消えてしまいそうな子を。
にったりとした笑みを浮かべる彼。こんな顔をする時のグルちゃんの言うことは毎回一つしかない。
はぁ、と小さくため息をついたトントンの横で、グルさんはうきうきとしながら俺の腕の中にいるこの子を迎え入れる準備を始めた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!