〜リオンside〜
少し、油断していた。
俺は軽くパニックになる。
2人の声が重なる。
ああ、情けない。
いつもこうなんだよな。肝心なところで冷静でいられなくなってしまう。そしていつもグレイに助けられてしまう。兄貴のはずなのにな。
だからといって、へこんでる暇もない。
はやく倒さなければ。
敵がひるむ。
少し、調子が戻った気がする。
だが…………
俺はまた油断していた、らしい。
シェリアの声が聞こえたのと同時に、
バンっと銃声が鳴り響く。
その瞬間
どんっと、俺は何かに押された。
銃弾は、シェリアの太ももを直撃した。
その言葉で、ようやく理解した。
シェリアが俺をかばったのだ、と。
ああ、情けない。
本当に、、、
俺は、
情けない兄貴だ。
〈続く〉
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!