雑誌のインタビューを終えて帰宅。
昼間に帰るのは久しぶりで、今日はあなたも仕事が休み。
帰り道にスーパーで買ってきた食材たち。
あなたも料理上手だけど、いつも作ってもらってるから俺もたまには。
二人で映画を見ながら食べるランチは最高においしい。
一人の時間も大切にさせてくれる、っていうのが付き合うにあたって一番大切な俺。
それでもあなたとなら長い時間一緒にいたいと思えるし、休みの日は全て捧げたいと思う。
小さく頷くあなたが可愛い。
髪を撫でながらキスする。化粧をするとパキッと大人っぽくなるのに、すっぴんは童顔で。
仕事がここまで忙しくなる前は、若さもあって暇さえあればずっとこういうことをしていた気がする。
あなたに出会うまでの俺はガキだった。
こんなに同じ人と何回もすることなんてなく、その場がよければそれでいいという刹那的な薄っぺらい行為ばかりしていた。
こうやって相手に聞きながら進めるなんて、していなかったなあ。
人によってどうしたらいいかは違う。
元々探究心があるほうでテクニックについても調べていたけれど、結局相手に聞くのが一番良いのだと、樹は言っていた。
顔を赤らめながら答えるあなたが愛おしい。
あなたの目を見つめて、手を握りながらもう片手で下を触る。
気持ちいいところに届くらしく、快感に集中するあなた。
いつもは目を閉じているのに、今日は潤んだ目でじっと見つめてくる。
あなたは俺の服のセンスが好きで付き合ったらしく、見た目についてはあまり触れてこないだけに、これは嬉しい。
好きな人にはかっこいいって言われたいし、ずっと俺が一番だと思っていてもらいたい。
俺はどんな人と共演してもあなたが一番だと本気で思ってるのになあ。
手をぎゅっと握りながら、今にも泣きそうな顔をしてる。
たまらなすぎる…
知ってるんだ、激しくするより中でちょっと動かすほうが好きだって。
普段どちらかといえばツンツンしてるあなたがとろとろになるのが堪らない。
夜にするときはイかせるのは一回までって決めているけど、今日は明るいうちに始めたからもう一回くらいいいよね。
前にイかせすぎて次の日筋肉痛になったって怒られてからはちゃんと気をつけてる。
あなたがよろよろと起き上がる。
俺、あなたのために鍛えてるんだよ、って思いながら服を脱ぐ。
普段どこかしらの服を着たまますることが多いから、お互い脱いでいるのは久しぶり。
あなたの胸が、俺の身体に柔らかく触れる。
下から這い上がる舌に理性を失いそうになる。
俺が気持ちいいところもあなたは分かっていて、イかせないように、それでいて快感が続くようにゆっくり舐めてくる。
にこりと笑うあなたが愛おしい。
奥まで咥えられて、柔らかい喉の奥に触れる。
挿れているときはあなたの反応を見ながら動くから気が紛れるけれど
この快感に集中したらどうしても早まってしまう。
あなたがとろんとした目で見つめながら、それを飲み込む。
これは男にとってのロマン。出してと言いながらも飲んでくれるのは嬉しい。
一回イったから、つまり無敵。
あなたと一晩で連続でした最高記録は4回。
一人でしてもそんなにイけないけれど、あなたとするなら何回でもできるような気がする。
またあなたに覆い被さって、キスしながら下を触る。
照れながら怒るところも可愛い。
キスから、首筋、胸元、お腹を伝って、下に顔を埋める。
俺、多分舐めるの好きなんだな。潔癖気味だという自負はあるけれど、あなたは別。
あなたも最初はものすごく拒否ってたくせに、今では自分でちょっと脚を開いてくる。
下から上にゆっくり舐め上げると、浮く腰。
あなたにされて気持ちよかったことを俺も。
舐めてるときの俺のことを、あなたはよく可愛いと言う。
犬にするようにわしゃわしゃと頭を触って、俺も尻尾振ってそれに応えるんだ、いつも。
あなたは好きな体位を言わないけれど、実はこれ、好きだと思う。バックでして、そのまま腰が崩れて寝バックになるのが。
上から眺めて、くびれにぐっと手を置いて、沈めていく。
顔も見たいけれど、この眺めも最高。
手に力が入らなくなったのか、お尻だけ突き出して、顔はもう枕についている。
引けている腰をさらにぐっと掴んで引き寄せる。
顔が見えないから大胆になるあなた。
最初の頃は奥まで当たるのを嫌がっていたけれど、俺とするうちに気持ちよくなってきたらしい。
分かっていて聞いているんだけれど。
だんだんあなたの腰が崩れ落ちて寝バックになる。
枕に顔を埋めて声を誤魔化しているけれど、シーツを掴むあなたの手を見ていれば気持ちいいであろうことは分かる。
上から手を重ねて、指を絡める。
あなたが顔を横に向ける。
汗ばんで張り付いた髪の毛も愛おしい。
そのまま耳を甘噛みする。
耳元で囁くと、分かりやすく中が締まる。
誰も知らない二人だけのこの瞬間がずっと続いてほしい。
そう思いながら絡めた手をぎゅっと握った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!