トコトコ…
昼休みが終わり、私はわざと遠回りして教室へ戻る(昼休み終わってからだいぶ時間過ぎてるけど)
弁当美味しかったな〜
今までこの部屋で起きた出来事が蘇る
あんなことやこんなこと…沢山あいつに遊ばれたな…
あれ、なんか腹がたってきたなぁ…
ニヤリと顔が緩む
どうせあいつの事だからえ○本とか隠してんだろ…とか思いながら私は会室のドアノブに手を掛ける
まって、中からあいつの声するくね?
ちょっと様子見…
私はこっそり扉を1cmくらいだけ開け、中を覗き込む
は?
さっきの女の子?なんで、
てか授業は?(お前が言うな)
女の子は内藤の方へ身を寄せる
え
分かる…女の子が言ってる「好き」は「恋愛」のやつだ…
ってことは…、
私ここに居たらジャマじゃん、帰ろ
ぱたん
タッタッタッ
私は猛スピードで廊下を走り抜ける
ガラッ
ガラッ
内藤ないこ、あの女の子が本命だったんだ…
私は弄ばれてただけ…
あいつが私を助けたから?毎日毎日話しかけてくれたから?私の前で笑顔を見せてくれたから…?
いつから私は、あいつに必要とされてるなんて思い込んじゃってたの…?
こんな私を必要としてくれる人なんて居ないって
私の親だって、親戚だって友達だって、
私を見捨てた
…「可哀想な子」としか見られなかった
内藤だってきっとこんな私を助けてるふりをして「いい人」ぶってるだけだ
こんな事になること知ってたはずなのにね。
さっき一緒にバスケした男子が目の前にいる…
なんで?
保健室かぁ…、
まじか、
体重最近測ってなかったからわかんなかった
実を言うと、ご飯はあまり食べていない
内藤は食べていいよって言ってくれるけど
今まで全然食べてきてなかったからそれで慣れちゃってそれ以上たべれなくなっちゃった
…今までに比べたら
でも食べ切れるかなぁ…はかないようにしないと
やば、ラーメンってこんな美味しかったんだ!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。