第27話

無限城 -3-
67
2025/08/13 11:34 更新



ずっと下を向いてはいられない


失っても、失っても時は待ってはくれない


この瞬間も誰かが戦っているんだ


前を向いて進まないと
また走り出して少し経った時



重い鬼の気配がした でもさっきの鬼ではない



鬼の生命力が落ちると気配が揺らぐ感覚がする



今、まさに鬼の気配が揺らいでいる



誰かが戦っている…!









走っていくとどんどん気配が強くなり、その重圧で押しつぶされそうになる
カナヲガ上弦の弐ト格闘中!!伊之助モ向カッテイル!
清華!加勢セヨ!!
葉室清華
カナヲが…!









ソコノ扉ダ!開ケェ!!



走っている左側の戸を開くと、カナヲそして



瞳に上弦の弐と書いてある鬼が居た













あれ?誰か来てるね


わぁ!また女の子!嬉しいなぁ…!




此奴がしのぶさんを…
栗花落カナヲ
!  清華!
葉室清華
カナヲ!しのぶさんは何処へ…
あの子なら俺が吸収したよ
早くしないと鮮度が落ちちゃうからね






しのぶさんは骨も残らないでこの鬼に…












激しい憎悪で体が震える






でも今はだめだ落ち着かせて、大丈夫此奴は地獄に堕ちる


大丈夫…
葉室清華
ふぅ……ふぅぅ……
(一瞬で震えが止まった、何だろうこの子は何か異様な感じ…)
で、なんだっけ
あ、そうだそうだ君に名前を聞いたんだよね







栗花落カナヲ
私は…栗花落カナヲ
胡蝶カナエと胡蝶しのぶの妹だ…
えっホント?
肉質の感じからして血縁ぽくはないけど…まぁいいや
君は?やっぱり、可愛い子は覚えておきたいからさ



何が可愛い子だ人間なんて食糧にしか思っていないのに

葉室清華
…葉室清華……
葉室……あ〜あ!君、華族の家系でしょ!
10年前とかだったかな?鬼にした華族の男が葉室っていう名前だったなぁ
すぐ死んじゃったんだけどね!アハハッ
葉室清華
!?
違う、私は華族なんかじゃない
えぇ…!?その時にその男の奥さんも鬼にしたけど、何でかそっちの方はボロボロの服着てたなぁ
それ、君のお母さんだろう?


そうだ…あの時視界が悪くて見えてなかったけど確かに母はボロボロの着物を着てた



なのに父は綺麗で立派な着物だった



不思議にも思わなかったけど確かに、そうだった

君も可哀想だよねぇ…あの男は別の女と子供もつくってたし裕福だったのに、君とお母さんは放置で
それでそのままどっちも死んじゃった訳でしょ?







思い出した


お父さんには別の女がいた


だから家に帰るのは一月ひとつきに一度ほどだった それも私が邪魔だから、私を殺しに帰ってきていた


あれは父と母が喧嘩していたのではなく


お母さんが私を父から守っていたのだ







「あなたがいなければ」






「あなたがいなければ私は首を括って死んでいたよ」


母の声と泣きながら私を抱えていた顔の記憶が鮮明に蘇った


殴られて目が腫れていたから睨んているふうに見えた


父に頭を強く殴られて一部の記憶が無くなっていた可能性がある


それにしても


何故忘れていたのだろう


母はずーっと私を愛してくれていたのに


栗花落カナヲ
清華…
気づくと涙がでていた
あぁ可哀想……でも大丈夫、俺が吸収して苦しみから解放してあげるからね
栗花落カナヲ
…!お前……!



不快だ…


父のことを思い出したのも


お母さんのことを思い出させたのが仲間を殺した鬼だということも


本当に不快だ


女の子といえばそうそう…
猗窩座殿が負けたのも仕方ないよね
猗窩座殿って絶対女を喰わない上に殺さないんだよ!
だから君もここにとばされたろ?邪魔になるから
葉室清華
!!
猗窩座!!


あの気配は猗窩座だったのか…


猗窩座殿は生かされてた特別扱いだよ
でも…死んでしまうなんて…悲しい一番の友人だったのに……




そうその鬼は涙を流した




栗花落カナヲ
もういいから
栗花落カナヲ
もう嘘ばっかり吐かなくていいから
何?
栗花落カナヲ
貴方のことを気の毒だと死の間際にカナエさんが言っていた
栗花落カナヲ
貴方何も感じないんでしょ?







すると鬼はピタリと何も動かなく、話さなくなった
栗花落カナヲ
貴方、何のために生まれてきたの?
…君みたいな意地の悪い子初めてだよ
何でそんな酷いこと言うのかな?


元々重く、気を抜いたら潰されそうな空気が、更にビリビリと張り詰める


栗花落カナヲ
みっともないからさっさと死んだ方がいいよ
貴方が生きてることには何の意味もないから




その瞬間鬼はカナヲに斬りかかっていたが避け、鬼の胴を斬った



葉室清華
カナヲ!!
カナヲは指で


「ーーー・ー」 「・・ー」 「・ー・」


と私に伝えた


きっと、あの氷の空気のことだろう


遠くに居ても手足がピリピリと焼け付くように冷たくなる








そしてカナヲはあの鬼に向かった
七…八…九連撃!
いいねぇ綺麗だねぇじゃあ俺も!



鬼は次々と血鬼術を繰り出す




彼奴の意識がカナヲに向かっている内に間合いを詰めて斬る





風の呼吸


捌の型


初烈風斬り





ボトッ

鬼の顔面上半分が地面に落ちる
わぁ、速いね!しのぶちゃんよりも速いかな?
君のことも見てたのに気づかなかったよ、でも
君は体が小さいから俺の硬〜い頚は斬れないかな



ドドドドッ



大きい氷柱が地面に突き刺さる
葉室清華
…!
おーいどんどん離れていってるよ
近づかなきゃ頚 斬れないでしょう



フッ…





消えたと思ったら鬼はカナヲの刀を持っていた
早くとりにおいで!




ここからじゃ遠くて技を出しても速度が落ちて気づかれる


するとまた血鬼術をだした


大量の刃のようなものがカナヲに向かう


葉室清華
カナヲ!避け…


すると天井を突き破り、誰かが来た

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