ずっと下を向いてはいられない
失っても、失っても時は待ってはくれない
この瞬間も誰かが戦っているんだ
前を向いて進まないと
また走り出して少し経った時
重い鬼の気配がした でもさっきの鬼ではない
鬼の生命力が落ちると気配が揺らぐ感覚がする
今、まさに鬼の気配が揺らいでいる
誰かが戦っている…!
走っていくとどんどん気配が強くなり、その重圧で押しつぶされそうになる
走っている左側の戸を開くと、カナヲそして
瞳に上弦の弐と書いてある鬼が居た
あれ?誰か来てるね
わぁ!また女の子!嬉しいなぁ…!
此奴がしのぶさんを…
しのぶさんは骨も残らないでこの鬼に…
激しい憎悪で体が震える
でも今はだめだ落ち着かせて、大丈夫此奴は地獄に堕ちる
大丈夫…
何が可愛い子だ人間なんて食糧にしか思っていないのに
そうだ…あの時視界が悪くて見えてなかったけど確かに母はボロボロの着物を着てた
なのに父は綺麗で立派な着物だった
不思議にも思わなかったけど確かに、そうだった
思い出した
お父さんには別の女がいた
だから家に帰るのは一月に一度ほどだった それも私が邪魔だから、私を殺しに帰ってきていた
あれは父と母が喧嘩していたのではなく
お母さんが私を父から守っていたのだ
「あなたがいなければ」
「あなたがいなければ私は首を括って死んでいたよ」
母の声と泣きながら私を抱えていた顔の記憶が鮮明に蘇った
殴られて目が腫れていたから睨んているふうに見えた
父に頭を強く殴られて一部の記憶が無くなっていた可能性がある
それにしても
何故忘れていたのだろう
母はずーっと私を愛してくれていたのに
気づくと涙がでていた
不快だ…
父のことを思い出したのも
お母さんのことを思い出させたのが仲間を殺した鬼だということも
本当に不快だ
猗窩座!!
あの気配は猗窩座だったのか…
そうその鬼は涙を流した
すると鬼はピタリと何も動かなく、話さなくなった
元々重く、気を抜いたら潰されそうな空気が、更にビリビリと張り詰める
その瞬間鬼はカナヲに斬りかかっていたが避け、鬼の胴を斬った
カナヲは指で
「ーーー・ー」 「・・ー」 「・ー・」
と私に伝えた
きっと、あの氷の空気のことだろう
遠くに居ても手足がピリピリと焼け付くように冷たくなる
そしてカナヲはあの鬼に向かった
鬼は次々と血鬼術を繰り出す
彼奴の意識がカナヲに向かっている内に間合いを詰めて斬る
風の呼吸
捌の型
初烈風斬り
ボトッ
鬼の顔面上半分が地面に落ちる
ドドドドッ
大きい氷柱が地面に突き刺さる
フッ…
消えたと思ったら鬼はカナヲの刀を持っていた
ここからじゃ遠くて技を出しても速度が落ちて気づかれる
するとまた血鬼術をだした
大量の刃のようなものがカナヲに向かう
すると天井を突き破り、誰かが来た












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。