第4話

中島とほくちゃん喧嘩したってよ
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2024/04/23 10:00
田中side


コンコンと扉を叩く音が聞こえた

田中「んぇ?」

俺はびっくりして変な声を出してしまった

森本「スタッフさんかな?」

ジェシー「入っていいですよー!」

ジェシーがそう言うもなかなか扉が開かない

京本「聞こえてないのかな?」

すこし不気味に思うも俺は座っていたソファから離れ、扉を開けた

田中「えっ!?北斗?」

そこには拳をグッと握りしめて泣いているB.I.Shadowのメンバー、北斗がいた

松村「じゅりぃ、!…うぇええん!!」

俺を見るなり北斗はタガが外れたように泣き叫んだ

田中「ちょ、ちょ!?北斗!?」

そんなに俺の名前呼んで泣いたら…











京本「…樹?」

ほら!きちゃったじゃん!!

北斗のセコム!!!

きょもの普段の穏やかな笑顔どこ行ったんだよ!!

般若みたいな顔してる!!!

怖いわ!!!!

田中「ちがっ、俺じゃねぇー!!」

俺が弁解を試みるも返ってくるのは軽蔑の眼差しだけ

京本「北斗?どうしたの?」

きょもはさっきの般若の顔はどうしたってくらいの優しい顔を北斗に向けた

松村「京もっちゃん、?」

京本「ん、そうだよ?京本だよ。」

松村「ふぇ、ぇええん!ぐずっ、ぎょ゙ゔもっちゃん゙!」

大泣きしながらきょもに抱きついた北斗

京本「とりあえず中に入ろうか」






きょもはそう言うと北斗をあやしながら手を引いて俺が座っていたソファに座らせた、が…











松村「やぁ゙!京も゙っちゃんも…」

北斗が駄々を捏ねてきょもをソファに座らせた後、向かい合わせになる様にきょもの膝に座った

相変わらず距離近いんだよな、この2人…

きょもが満更でもない感じがまた複雑

さっきからうちの末ズはオロオロしてるし

そりゃそうだよ、自分より年上の成人男性がギャン泣きなんだから

京本「北斗、何があったか話せる?」

宥めるように北斗の頬を撫でるきょも

それに安心してか、さっきよりは落ち着いてきた北斗

きょもの意外とでかい手に擦り寄っている北斗の姿はまるで犬のよう

松村「あの、ね…うぅぅ…ひっく」

北斗は話そうにも思い出してまた泣き出してしまった

京本「…誰かに酷いことされたの?」

質問しているきょもの声は今までで1番低い声でびっくりした

きょもは昔から北斗に何かあると周りが見えなくなる、あとシンプルに怖い

松村「…っ、ぐずっ……んぅ゙」

嗚咽を抑えながらコクコクと頷いた北斗を見てきょもは更に眉間に皺を寄せた

京本「誰?そいつ。北斗、誰か教えて、絶対ぶっ飛ばす」

既にこの部屋の雰囲気は最悪だ

末ズはお互いの手を握りながら隅でプルプルと震えている

かくいう俺も立っている足が震えていた

松村「やぁ、京もっちゃ……こわぃ、」

北斗も怖くなったのだろう

きょもの肩を押し返し離れようとした

北斗が怖がっていることに気づいたきょもはハッとしてまた優しい笑顔に戻った

京本「っ、ごめんね。北斗、怖がらせちゃったね…誰に泣かされたのか俺に教えて?」

北斗を安心させるようにきょもは涙がこぼれ落ちる目元にキスを落とした

いや、ほんと距離感バグなんだって…

松村「…と、」

京本「うん?」

松村「…けんとくんが、!うぅ………」

これはきょもも予想できてなかったのだろう

明らかに瞬きする回数が増えた

京本「まって、健人?」

松村「……ひっ、ぅ…」

こくりと頷いた北斗に全員の肩の力が抜けたように思う

京本「そっか、健人と喧嘩しちゃったんだ」

松村「っ、ちがうもん!健人くんがわるいの!ふっ……ぐずっ……」

きょもの言葉に怒りながらまだまだ泣き止まない北斗

京本「あぁ、北斗、泣かないで。目腫れちゃうよ?」

松村「…んっ、………ふっ、」

京本「何があったの?教えて?」

北斗はティッシュで涙を拭いながらポツポツと話してくれた

松村「健人くんが…」









北斗の話はこうだ

今日の差し入れにショートケーキ、チョコレートケーキが2つずつあったらしく、北斗はチョコレートケーキを食べるのを楽しみにしていたらしい

ところが中島がショートケーキとチョコレートケーキを両方食べてしまった

それを問い詰めると中島はどっちも食べたかった、食べるのが遅いから、と、逆に文句を言ってきたらしい

普段は我慢している北斗も
これが初犯ではないこと、全く反省の色を見せなかったこと、積もりに積もって怒りが爆発

そんな北斗を見て中島は訳が分からないと、ため息をついた

我慢の限界だった北斗は中島に暴言を吐いてそのまま楽屋を飛び出したとのこと

…うん、まぁ、深刻な問題じゃなくて良かったけどさ







子供かよ!?

末ズはぽかーんとしてるし

流石のきょもも苦笑いだよ!!!

田中「そんなしょーもないことで…」

ボソッと呟いたつもりがしっかり北斗に聞こえていたらしい

松村「!、しょーもなくないもん…うぇえええん!!ひどいっ!じゅりひどいぃ……!!」

今度の今度こそは号泣

きょもにお前余計なことすんなって目で見られた

京本「泣かないで北斗、馬鹿樹がごめんね?」

田中「ばかって!」

京本「樹、黙れ」

田中「…はい」

松村「っっ!じゅりきらいっ!!!……けんとくんもきらぃいい!!!うぁぁああん!!」

きょもの膝でギャンギャンなく北斗

きょもは北斗を抱きしめてるけど泣き止む気配はない

トドメを指してしまい罪悪感が…

すると勢いよく楽屋の扉が開いた

中島「北斗!」

松村「…けんとく、」

普段はセクシーやら王子様やら言われている中島が息を切らしながら狼狽の色を隠せない様子だった

中島「北斗、ごめん。俺…」

中島が北斗に触れようとするとそれを拒むように振り払われた

松村「やだっ!!……ぐずっ、けんとくんきらい……!!…ふっ、ふぇ、ふぇぇええん!」

きょもの胸に飛び込み顔をうずくめる北斗

京本「…北斗」

そんな北斗を見て背中をポンポンとリズム良く叩くきょも

中島「北斗、お願い聞いて…」

中島は手を振り払われたにも関わらずもう一度北斗の手を握った

弱々しい声に違和感を感じたのか北斗は顔を上げ中島の方を向いた

松村「…けんとくん、?」

中島「ほんと、ごめんね。俺北斗に酷いことしちゃった…ごめんね、」

王子様スマイルと言われる彼はどこにいったのか、悲しみの目で北斗を見つめている

北斗は少し考えてふぅ、っと息を吐いた

松村「...チョコレートケーキ、美味しいの」

北斗がぼそっと呟くと中島は嬉しそうに頷いた

中島「っ、!うん!有名なお店のチョコレートケーキいっぱい買ってくる!!」

中島がそう言うと北斗はへにゃりと笑った

松村「んへ、食べれるかなぁ?」

中島「俺と2人で食べよう!色んな種類のやつ買ってくるから、食べ比べしよう!」

松村「ん、いいよぉ?」

すっかり仲直りした2人

北斗はきょもの膝から降りて中島に抱きつく

松村「健人くん、すきぃ」

中島「俺も北斗のこと好きだよ」

松村「かっこいい!」

むぎゅうっと中島にくっつく北斗

中島はきょもに向かって勝ち誇った顔をしている

当然きょもは悔しそうな顔だ

京本「ちっ、」

あ、舌打ち聞こえた

でも今日は大好きな京もっちゃんではなく大好きな中島に懐いている北斗

えへえへと2人が笑っているとコンコンっとノックが鳴った

菊池「お邪魔しマース」

髙地「健人と北斗仲直り出来た?」

遠慮なくズカズカと乗り込んできたB.I.Shadowの残りのメンバー

ジェシー「こーちっ!」

ジェシーは相変わらずこーちが好きらしい

松村「ふーまくん、こーち!」

菊池「おっ、仲直りできてたみたいだな」

髙地「もう北斗怒らすなよ、健人」

中島「うん、もうしない」

この4人はいつ見ても兄弟のように見えてしまう

最年長で皆をまとめるこーち

次男だけど何処かマイペースな中島

三男のしっかり者でムードメーカーの風磨

4男らしく皆から甘やかされている生粋の末っ子北斗

松村「酷いこといっぱい言っちゃってごめんね、」

中島「俺が悪かったんだよ。気にしないで」

お姫様に接するように優しい手つきで北斗の頭を撫でる中島に本当に北斗が好きなんだなぁと思ってしまう

松村「健人くん好き!」

中島「ふふ、さっきも言ってたよ」

松村「さっき酷いこと言っちゃったから、いっぱい好きって言うの!」

中島「えぇ?笑、じゃあ俺も沢山の好きを返すよ」

キザなことを吐いた中島は北斗の手を握った

菊池「んじゃ、戻るぞー」

髙地「お邪魔しました〜」

中島「迷惑かけてごめんね」

松村「京もっちゃん、ばいばぁい!」

嵐のように去っていったB.I.Shadow4人組

するとガチャりとまた扉が開いた

松村「樹は嫌いっ!!」

バタン








......え?










こうしてSixTONESの楽屋では般若のような顔をした京本と魂が抜けたように白目を向いた田中が居たんだとか居なかったんだとか






───








独り言💬

学校ぼっちで笑っちゃう...笑

うちの学校自称進学校みたいな校則とか教育方針で、洗脳みたいに君たちには未来がなんちゃらかんちゃらって毎朝語ってくるんです😌

話長いけど内容薄いし…🤫🤫

はぁーーーー
学校嫌だぁ

1人って辛い🥺












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