阿部ちゃんの車はコンビニを通り過ぎ、真っ直ぐ照の家に向かった。
嘘じゃないかよ…!
急いで照の家に着いたが、阿部ちゃんの方が着くのが一足早かった。
時間は
『P.M. 11:41』
間に合え…っ!
照の家のドアを開こうと、ドアノブに手を掛ける。
でも、開かない。
もう部屋の中には阿部ちゃんがいるはずだ。
同時にスマホを取り出して、電話を掛ける。
…でも出ない。
一旦諦めて、LINEを打ち込む。
気づけ。
気づけ。
ガチャ
突然ドアが開いて、反射的に俺はドアの隙間へ足を捩じ込んだ。
いっ!?……たぃ。
…あ、れ?
あったかい、な。
床には血まみれの阿部ちゃん。
ぼやけていく視界に、阿部ちゃんより向こうに倒れている照を見た。
あべ、ちゃん?
ひかる、が。
…あれ、おれは
なにをしに、きたの
なんか
ねむたい、な













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!