第2話

1-1.憎しみから逃れる方法
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2026/01/04 12:03 更新
樹 side

裏社会で生きる俺たちに表の仕事など知らない。

欲しいものがあれば金だって立場だって身体だってなんでも売る。これが俺たちが生き抜く方法。

事務所の場所的に同業者は沢山いるが誰にも場所は知られていない。知ったら終わりだ、と噂されているらしい。

裏社会から逃れる方法など存在しない。表の仕事より短時間で大量のお金が入るからだ。タイパとコスパを考えればこちらの方がいいだろう。

だが恋人がいれば話は別だ。恋人を守るのが男の基本。

恋人がいるにも関わらずこの世界に片足だけでも入れるやつはただのバカだ。

……それは一人で、という意味で。

恋人同士、すなわち二人で足を突っ込めば怖い事など何ひとつとしてない。
だから俺は足を踏み入れた。愛する恋人と共に。
sn
ただいま 〜
jr
うぃー、おかえりー
その恋人がやっと帰ってきた。

今日の慎太郎の依頼はコンカフェ嬢の痛客の始末らしい。

ストーカー野郎だとかなんとか……まぁもう居ないからなんだっていいんだけど。

そんなことを考えていながら慎太郎を見ていると吸い付かれるように目に止まったのは慎太郎の首だ。

明らかに俺がつけたやつじゃないものがついている。
jr
これなに?
sn
え?あぁ、なんかターゲット始末したらその依頼人に急につけられてさ。
jr
は?てかなんでそんな冷静なの?申し訳ない気持ちとか無いわけ?
sn
申し訳ないとは思ってるよ。でも消せないし
jr
はぁ?
こいつには申し訳ないという概念が無いそうだ。

依頼人からこういうことをされることは珍しくない。感性が狂ってる奴らが多いから普通にしてくる場合が多い。
yg
うわー、喧嘩中?
js
Heheッ 夫婦喧嘩も程々にね 〜♪
来た、俺らとは真逆のラブラブカップル。

喧嘩している所をほぼ見たことがない。ジェシーもこーちもお互いにベタベタしていて羨ましい。

俺なんて恋人なのに慎太郎にベタベタするなって言われるし……
sn
じゃあ上書きしたらいいじゃん
jr
……うるせ、
とか言いつつ結局上書きはしたいのでしてしまう。

よく良く考えれば上書きって最初した人と関節キスしてないか?

まぁそんなことはどうでもよくて。
sn
上書きできたんだから機嫌直して?ね?
jr
いいよ 、
sn
はい、ぎゅー、笑
jr
!……んへぁ、
誰かに抱きしめてもらうのはストレスが軽減すると言うがそれは本当だと身をもって実感した。

やはり恋人が一番の逃げ場だ。

それは北斗も同じ事を前に言っていた。

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