第26話

第25話
3,101
2025/09/01 12:00 更新
叶side
玄関のチャイムが鳴る。
時間的に葛葉かな、
これくらいの時間に来るって言ってたし。
そう思いながら扉を開くと、
立っていたのは案の定、葛葉⋯⋯。
と、あなたの名前ちゃんだった。
え⋯⋯あなたの名前ちゃん!?
あなた
いきなりごめんなさい⋯⋯っ!
えっと⋯⋯どこから説明すれば⋯⋯
とりあえず、中入って
葛葉とあなたの名前ちゃんをリビングのソファに座らせ、
お茶を出した。
葛葉と僕があなたの名前ちゃん間に挟む形で座る。
で、何があったの?
葛葉
俺もまだ聞いてないんだよ
あなたの名前ちゃんは、酷く怯えたような表情で言葉を続けた。
あなた
お父さんが⋯⋯家に、来て⋯⋯
それで、駅まで、連れて行かれて⋯⋯
お父さんって、前話してくれた、実の⋯⋯?
あなたの名前ちゃんは弱々しく頷き、
自身の手をぎゅっと握っていた。
あなた
遊園地の帰りに乗れなかった駅、
あったでしょ?
あなた
そこから叶の家が近いの思い出したから、
逃げてきたの
葛葉
⋯⋯それで迷って俺に拾われた、と
あなた
はい⋯⋯
僕はきつく握られていたあなたの名前ちゃんの手を、
包み込むように握り、彼女の顔を見た。
泣いていたのか、目は腫れていた。
もう、しばらくは大丈夫だから
あなた
うん、ありがとう
葛葉
⋯⋯その父親、追ってきてんのか?
あなた
考えたくないですけど⋯⋯多分
追ってきていると言っても、
僕の家まで来るとは考えにくい。
気になったのは、
あなたの名前ちゃんの父親が、なぜあなたの名前ちゃんのところに来たのか。
その時、チャイムの音が鳴った。
⋯⋯背筋の凍るような、そんな感覚。
カメラ付きインターホンで外の様子を確認すると、
そこには、知らない男性が立っていた。
あなたの名前side
玄関の外を映す画面を見た叶は、
驚き、恐怖、怒りなどが混じったような表情をした。
その顔だけで、誰が画面に映っていたのか、
大体予想はできた。
この、人⋯⋯あなたの名前ちゃんの⋯⋯
知らない糸に引っ張られるように、
叶の見ていた画面を見る。
あなた
⋯⋯⋯⋯⋯⋯お父さん
葛葉
はぁ!?
1人、ソファに座っていた葛葉さんが立ち上がる。
葛葉、あなたの名前ちゃんとここにいて
⋯⋯話してくる
あなた
っ⋯⋯待って!!
私の突然の声に、2人は固まる。
あなた
叶に何があるか、分からないから
あなた
⋯⋯私、お父さんについて行くよ
⋯⋯は?
聞いたことないような、叶の冷たい声。
本心でもない言葉が、霧雨のように流れる。
あなた
叶に何かあったら、私、嫌だからさ
あなた
⋯⋯ありがとう!
少しだけ、匿ってくれて
私が玄関に出ようとしたとき、
叶に腕を掴まれ、強く、抱きしめられた。
⋯⋯僕に守らせてよ
僕があなたの名前ちゃんのこと、
どれだけ大事に思ってるのか分かってよ
強がりすぎたかな。
あなた
ごめん⋯⋯ありがとう
私がそう返事をすると、
叶は私を離して葛葉さんの方を向いた。
玄関、出てくるね
葛葉
任せろよ
私と葛葉さんでソファに座り、玄関に向かう叶を見送った。
こんばんは。
閥といいます。
かなかな!!!!かっこよすぎ!!!!
叶さんは好きな人になら命をも惜しまないだろうなと、
勝手な解釈ぶち込みました。
次もよろしくお願いします!

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