あぁ…また…
バチンッ
はぁ…何回やるんだろうこのくだり…
いい加減飽きないの?
…毎日こうだ。うんざりする
これが終わるのを待って終わったらお母さんをなだめる。
これが私の生活。
ごっ
鈍い音が走る
頭が痛い…
と言って私は部屋に戻る
もう終わりにしたい…。
私は机の上のカッターを手に取る
……
私はカッターをもとの場所に戻した
こんなことをしても変わらないのだ。
やめておこう…
遮光カーテンを開けて窓を開いてみる。
……そこには鳥がいた。
気持ちのいい声で鳴いている
私は瞳を閉じて辺りの音を聞いてみる
鳥の鳴き声 川のせせらぎ 木々の青々とした音色
……母の泣き声
はぁ…
この現実から抜け出したい
そんなとき窓から桜の花びらが流れてきた
しっとりと華やかに
私は見とれてしまった
花びらはどんどん流れてくる
この花びらはどこから流れて来ているのだろうか
私は次第にそう思い始めた。
そんな衝動に刈られ私は窓から身をのりだした
そのときっ!!
母が来た
もう説教は終わったのだろうか?
まずい!!
私は窓から飛び出て必死に走った
……靴も履かずに
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。