【──数日後 風和岳付近】

──よし、やっと着いたわ

風和岳に…!!

結構遠かったですね…
あの日から、少し経った数日後。
わたし達はあの日集まった6人だけで、
風和岳まで来ていた。

大体…バスと歩きで合わせて
4時間くらいかな?

そ、そんなにかかってたかしら…!?

早めに出発して良かったですね…!!

でも…ここからが本番です!

2人の居る場所まで辿り着かないと、
意味がありませんからね…

…そうね!

日が暮れる前に、
さっさと2人を見つけちゃいましょ!

おぉ〜!!

そうですね…!
そうしてわたしたちは、
早速探索を開始したのだった。

──あら?道が分岐してるわね

右か左か…どっちに行こうかしら?

…結構、重要な選択だよね

それなら、アタシに任せてください!

!!!

ほ、ホントに任せていいのよね!?

咲希…何か秘策が?

こういうのは、大体左なんだよ!!

全く信用できないんだけど…

では、二手に分かれますか?

……いや

それは危ないと思いますよ

ここは山だから、
電波は通りにくいですし

一度離れたら合流できない
可能性もありますから

あっ!!たっ、確かに……

じゃあ…咲希ちゃんの勘に
従って左に進みましょうか?

そうしましょう!
そうしてわたしたちが左側の道をしばらく進むと…
進んだ先に、前方とは別の方向に再び分岐があった。

あれっ!?また分岐…?

……いや、これは──

さっきの、右の道じゃないかな…?

……えっ

…ということは

どっちの道も、
繋がってたってことですか…??

…………

…無駄に時間使っちゃったわね

ま、まぁ…気にせず進みましょっか…?

……そうね

──こっちから、何か音がする?

うん!あっち側から聞こえたよ!!

ほ、本当に……?

まぁ、ここは山だから自然物の音って
可能性もあるけどね

う〜ん…でもそんな音
じゃなかったような?

本当かしら…って、わっ!!?

!!?
あいり先輩!?

(あ……やばっ!?転びそ──)

桃井先輩!!

わっ…!!
その瞬間、転びそうになったわたしを
一歌ちゃんが受け止めてくれた。

…あっ、一歌ちゃんありが──

桃井先輩、大丈夫でしたか…?

………っ!?///

おぉ……!!これが、イケメン…!?

心なしか、いっちゃんが
輝いてるように見えるよ…!!

えっ、ちょっ、何言って──?

…一歌ちゃん、その…近い、わよ

えっ!?あっ、すみません…!!
そう謝ると一歌ちゃんは、図らずとも一歌ちゃんに
お姫様抱っこされている状態になってるわたしを
そっと地面に下ろした。

…………

だ、大丈夫ですか……?

…まさか一歌ちゃんにこんなイケメンムーブされるとは
………?何か言いましたか?

いえ…何も言ってないわ

そ、そうですか?ならいいんですけど…

…………

ま〜ったく……

見つからなぁぁぁぁぁい!!!!
どこまで進んでも、いつまで歩いても、
怪しい場所なんて見つからず。
周りは緑だらけの自然一色で、
何か人工物がある気配なんて全くしない。

そろそろ疲れてきちゃったぁ…!!

そうですね…流石に、
休憩無しで何時間も歩いてますし…

それじゃあ…休憩しますか?

でも…この調子で休憩なんてしてたら、
本当に見つからないんじゃ…

でも、流石に限界が
近くなってきましたよ…?

それもそうなのよね…
何時間も休憩なしで歩けば、
人間誰しも疲れがたまる。
おまけに疲れで頭が働かず、
どうしたらいいかも分からない始末。
そんな風に途方に暮れていると、後ろから
透明感のある落ち着き払った声が聞こえてきた。
…ふふ、みんな
調子はどう…って、疲れてる以外ないか

………!

ふ、ふうなちゃん!?

…よく、私たちを見つけられたね

こんな広い、大自然の中で
…まぁ、ここを歩くのは慣れてるし
ここは、私の家だからね

……家?
…なにか、複雑な事情があるのだろうか?
こんな自然の中を、彼女は家と言う。
小さい頃からここによく来ていた、ということを
形容しているだけなのかもしれないが…
だとして、こんな迷宮のような自然の中の道筋を
覚えていられるだろうか?
そんな疑問が、頭の中に浮かぶ。
ただ、わたしがそんな事を思考しているうちに、
彼女は再び口を開く。
…さ、じゃあみんなも
もう疲れ果ててると思うし──
…ここからは、私が案内するね
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編集部コメント
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