今日は何事もないと思っていた。
……私は何も起こらないというフラグを立てる天才だと思う。
何事もないと思っている日こそ何かが起こるなんて、何回経験してきたのか数えられないっていうのに。
5時間目がちょうど終わった。
いつも教室の外には出ない霙が珍しく教室の中には居なくて、トイレに行ったのかな、と思っていた
おまけに今日は学級閉鎖かと騒がれる人数の少なさ。
他のクラスは期末テストの再テストである小テストが返却されていて、
皆点数を聞きに他のクラスに行ってしまったため教室には数えるほども居なかった。
ドンッ
ガタッ
カギィン
3つの衝撃音だけで、自分の真後ろで嫌な事が起こってるということが嫌でも理解した。
何かが倒れたような重低音、椅子と机の金属同士が当たる音。
振り返った。
iemonさんが立ってて、メテヲさんはその前で下から見上げるように座りこんでいた。
声が震えてて、制服の裾をぎゅっと握って。
いえもん さ んが、 めてをさんを、 つきとばした。
そこまでにたどり着くまでそう難しくないことだろう。
なんで、なんでそんなことをしたの
あぁ、幻覚だ。
iemonさんが?するわけない
だってだって んなわけない
メテヲさんはなにをしたの
え?こんなことする人だったの?
こんなの嘘に決まってる
え、なにしてんの
悪者
メテヲさんを✗してたのは間違いだったの
過去の自分を否定したくない
今も否定したくない
何か じゃあなんでiemonさんは信じられるの
の冗談でしょ
もしかして撮影?やらせ?
行動できるの私しか居ない
なにやってるの私、止めないと
れいらーがやんないといけないでしょ
違う違う違う違う。
こんなんじゃない、私はこんなんじゃない
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う
落ち着け私、もう安心して良い
またあんな目に合うんじゃないの?
まーた陰口祭り。もう✗なないとだめかぁ笑
こんなんじゃない
信頼して大丈夫だったでしょ
信頼するのは間違いだった?
めめんとは私を教卓付近まで連れていった。
めめんとはこんな時に強い。きっと、こんな時に強くなかったら自分を守れなかったから。





















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!