Felix side
朝、か
ベットがふかふかすぎるのと、皇子のことであんまり寝られなかった。
とは言われたけど。
いつ行けばいいんだろ。
もう行った方がいいのかな?
それとも呼ばれてから?
もう!何も説明してくんなかったせいでひとつもわかんないよ。
初仕事で説明無しとかありえなくない!?
でもまぁ、目、さめちゃったし、外出ようかな。
勝手に出ていいのかは分かんないけど。
扉を開けると、昨日通った廊下が延々と続いている。
廊下の幅だけで前の家の半分はありそうだ。
窓から外を覗くが、白い壁と空しか見えない。
あの壁を越えるのは、僕が死んだとき。
それまで城下町に降りることは許されない。
ちょっとだけ寂しい。近所の犬のうるさく吠える声も、近所の子供たちの無邪気な声も、もう聞くことはできない。
よく考えれば、あの日が城下町を見る最後の日だったのだから、もう少し思い出に浸るべきだったと思う。
でも後悔してももう遅い。
ひとつため息をつき、もうひとつ気合いを入れるために息をはいた。
それにしても静かだ。
今、何時なのだろうか。
それすらも分からなかった。
僕の部屋には時計が付いていなかったから。
もしかすると、ものすごく早い時間に起きてしまったのかもしれない。
(よし、戻ろう)
少し待って、人の声が聞こえるようになったらまた外に出よう。
そう思って回れ右をする。すると、後ろで扉の開く音がした。
どうしよう… ていうかこの人誰??
皇子の隣の部屋から出てきたけど、もしかして偉い人!?
第2、皇子…















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。