第7話

王子と姫と壊れた祈り 7
27
2026/02/18 12:14 更新
沈黙が当たり前になった頃、
城の地下で、ひとつの玉が微かに音を立てた。
誰も気づかなかった。
六つの玉は揃い、輝きは完璧だったからだ。
だが、その中心に置かれた玉だけが、
夜ごと、わずかに震えていた。
それは、祈りの名残だった。
ホルミナ姫の眠る部屋。
鍵のかかった扉の向こうで、
彼女の胸は、ある日、ほんの一瞬だけ強く上下した。
ホルミナ
ホルミナ
……
声にならない音。
呼吸とも、ため息ともつかない揺れ。
夢を見ていた。
そこには神はいなかった。
光もなかった。
ただ、無数の声があった。
MOB
ありがとう
MOB
助かった
MOB
あなたのおかげで
重なり合い、絡まり合い、
逃げ場を失わせるほどの“感謝”。
その中心で、幼い自分が立っていた。
――どうして、私はここにいるの?
問いは、誰にも届かない。
なぜなら、その世界では、
彼女は「祈りそのもの」だったから。
ホルミナ
ホルミナ
疲れた
そう言った瞬間、
感謝の声が、初めてざわめいた。
MOB
そんなこと言わないで
MOB
あなたが必要なの
MOB
あなたしかいないのに
押し潰される。
役目という名の手で。
そのときだった。
???
……違う
はっきりと、別の声がした。
低く、震えていて、
けれど確かに、人の声だった。
???
お前は、祈りじゃない
闇の向こうから、誰かが言う。
???
お前は、ホルミナだ
次の瞬間、
夢の世界に亀裂が走る。
感謝の声が悲鳴に変わり、
光が砕け、
彼女の視界は真っ白になった。
――――
むい(主)
むい(主)
ごめんなさいしばらく投稿出来ないかもしれないです💦💦
週1で投稿できるようには頑張ります💦

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