第126話

新章17
31
2026/02/05 07:52 更新
―――No Side 魔法局



マッシュのいる尋問室では、ライオ・グランツがマッシュと話していた
ライオ·グランツ
キノコ頭くん。君の妹は、魔法が得意なんだろう? どんな魔法を使うんだ?
マッシュ·バーンデッド
いや、そこまで見たことはないです
ライオ·グランツ
そうか…………


ライオはマッシュのそっけない返事にフッと笑い、背中越しに感じる強大な魔力に目を向けた
ライオ·グランツ
“君が、その妹だな”


何も無い場所から、突然闇のポータルのようなものが出現した


そこから、闇色の大鎌を持ったあなたが現れた


振り下ろした大鎌は、確実にライオを狙っていた


が、ライオはどこからか出現させた杖から放たれた一筋の光で大鎌の刃は折れた
(なまえ)
あなた
……っ


完璧なコントロールで綺麗に刃だけを折ったライオは、すぐにマッシュの方を振り返った


既にライオの後ろから消えていたあなたは、マッシュの手を取っていた
(なまえ)
あなた
兄さん、行くよ!


だがあなたがマッシュを連れ出すよりも早く、鋭く尖った無数の砂が二人を取り囲み、貫こうとしていた


すばやく反応した二人は、マッシュは拳で、あなたは生成した新たな大鎌で砂を破壊した


だが間髪をいれず二人に岩のような砂が降ってきた
マッシュ·バーンデッド
任せた
(なまえ)
あなた


一秒にも満たない時間の中で頷きあった二人は、すぐに行動を始めた


あなたが大鎌を一振りして放った闇が目の前の砂を呑み込み、闇に還していった


その隙にわきから走り出たマッシュは、砂の魔法使いを討ちに行った


それに反応した砂の魔法使いは、砂の障壁をつくり、マッシュの拳を防いだ
ライオ·グランツ
待て!


ライオの声で行動を辞めたのは、その場の全員だった


姿が顕になった魔法使いは、あなたが避けていた“強大すぎる魔力”の持ち主の一人、オーター・マドルだった


その後ろには、他にも五人の神覚者が立っていた
ブレス·ミニスター
神覚者様……?! なぜここに?!
レナトス·リボル
いやー、ウォールバーグさんに呼ばれたんすわ。規則通りちゃっちゃとやって早く帰ろーぜー
ソフィナ·ブリビア
規則通り対処すべきかと
オーター·マドル
特例は許されません


口々に“規則通り”という言葉を並べ、神覚者たちは二人の処刑への意志を顕にした


マッシュがあなたの横に並んだ


二人は臨戦態勢に入り、じっと彼らを見つめる
???
それは許されない
マッシュ·バーンデッド
(なまえ)
あなた


そこに割って入ってくる人物がいた


首を不自然に揺らしながら、フラフラと歩いてくるブレス


その場の全員は彼に注目した


顔を上げれば、焦点のあっていない目がギョロギョロと動いているのが見えた
???
我々は…………イノセント・ゼロ


マッシュとあなた以外の全員が目を見張った
???
その子たちは私たちのものだ、手を出すな


緊迫した空気が張り詰めるのを、二人は感じた


不気味な何かが、二人を狙っていた

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