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第3話

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2024/12/08 13:04 更新





あなた
サー…カ、ス…?


マジシャン
あゝ、少人数規模だが、
演出は何処にも負けねぇぜ





自信たっぷりにそう云う彼。


自分の耳と目が信じられない私。


取り敢えず帰れたら耳鼻科と精神科行こうかな…







あなた
…あの、何処にも負けない、と云っても


あなた
今、この日本でサーカスは__
“禁じられてる”じゃないですか。







私が戸惑いがちにそう云うと、


彼の表情が一気に曇る。







マジシャン
…手前もやっぱ、そう云うか


あなた
あ…済みません…?


マジシャン
…まぁ善い、着いて来い。


あなた
え、ちょ…っ







強引に手を引かれて連れて行かれた先には、


彼が云った通りのサーカスがあった。


少人数規模、と云うことだった筈だが、


そんな風には見えず、


絢爛豪華、という言葉が似合っている様だった。







マジシャン
一寸其処にいろ、佳いな


あなた
え、あ、はい…?










其処にいろ、と云われたので去っていく彼を見送って、


其儘目の前に広がる絢爛豪華なサーカスの様子を


見ていると、不意に横から声が掛けられた。










ナイフ投げ
何をしてるんだい?こんな処で


あなた
っ?!









ばちーん!!!!と大きな音が響いた。


何の音か理解するまでに数秒掛かった。


そして気付いた。


私が、人を、平手打ちした音だった。









ナイフ投げ
痛ってて…美人さんに触れられるのは
光栄だけれど…








私が殴ってしまった相手であろう、


柔らかい声のする方を見ると、


黒い蓬髪と首元や腕に包帯を巻いた、


長身の男性が、頬を摩りながら此方を見ていた。











ナイフ投げ
痛いのは厭だなぁ…?


あなた
あっ、えっ、す、済みません!!!









流石に初対面の男性相手に


可成りの無礼を働いた自覚があるので、


物凄い勢いで謝った。


深々と頭を下げてお辞儀をすると、


頭上から笑い声が降ってきた。








ナイフ投げ
ふふ、面白いねぇ、君。


ナイフ投げ
如何してこんな山奥の、選りに選って
こんな処に居るんだい?








彼の云った“選りに選って”というのはきっと、


このサーカスという場所が現在、この国…


日本で禁じられているというのを意味している。


サーカスが禁じられたのは五年程前で、


今ではサーカスがある、なんて話は全く聞かず、


又、サーカスの取り締まりで捕まった、という


事件も既に聞かなくなった。


サーカスが禁じられた理由としては


危険なパフォーマンスや動物の取り扱いに関する事、


という話だったが、実際、詳しいところは不明だ。








あなた
えっと…山奥で迷ってしまって……


ナイフ投げ
成程、迷い姫様か。


あなた
それで…男の人が此処に…


ナイフ投げ
男?


ナイフ投げ
……黒髪?白髪?赤髪?


あなた
赤髪の方でしたけど…


ナイフ投げ
…中也か………









先程までの朗らかな顔ではなく、


あからさまに厭そうな顔に変わる。


面識はある様だけど、恐らく仲が悪いのだろうな、と


察せられる程に。








ナイフ投げ
まぁ善いや、此処に居たら君まで危ないよ


ナイフ投げ
送ってあげるから帰った方が
良いんじゃないかい?


あなた
え…でも彼の人が…


マジシャン
…おいクソ太宰、何やってんだよ


ナイフ投げ
……はぁ、面倒なのが来たな…









…若しかして若しかすると、


面倒ごとになる感じ、ですかね…









あなた
ぁ…では、私はこれで…


マジシャン
逃がさねぇからな?


あなた
………








長い付き合いになりそうですね…












さくしゃ
さくしゃ
双黒しか出てないよ………


さくしゃ
さくしゃ
因みに現実の日本でサーカスが
禁じられてるとかないです。


さくしゃ
さくしゃ
都合が良かっただけです。

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