第32話

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2023/03/12 08:32 更新
あぁ───、はっきり思い出した。


これは11年前、わたしが5歳のときのこと。



ある日、保育園で喘息を起こし病院へ行き一度家へ戻ったが

酷い喘息が続いて起き、入院したときの記憶だ。

走ったり、動いたりすると
喘息が起きるため車椅子に乗っていたのだろう。
あなた
わぁ………?!
               ・・・・・
ある男の子が打ったスパイクを、昔の自分が、目を輝かせて見ている
子ども
よっしゃぁー!!打てたぁー!
子ども
もっと行くぜーッ!!


このときのわたしは、バレーを一緒にしたい、と思っているのだろうか─?

羨ましい、と思っているのだろうか─?
子ども
行くぜヘイヘイヘーイッ!!
あれ――――?
どこかで聞いたっけ??

思い出せない。
子ども
あっはははっ!!私もヘイヘイやるー!
わたしの大事な人?  知人?  それとも他人?  

これは本当に記憶であっているのか───?

全てがあいまいになっていく。
子ども
ヘイヘイホー!!
子ども
ぎゃっははははっ!!

子ども
俺もう1回打つー!!
子ども
今度わたしー!
コーチ
じゃあ次君ね
子ども
ヘーイッ


コーチ
トス上げるよーー!!はいっ!
子ども
わっ!そおーれっ!!!
子ども
うわっ!!?ぶつかる!!
あなた
!!
流れ弾、ぶつかる───!!
子ども
ポーンッッ
あなた
ぇ……………………
子ども
レシーブすご?!
子ども
かっこいーー!!!
コーチ
すごいね?!将来はバレーボール選手になれるかもね!!?
子ども
フッフッフッ………
子ども
ヘイヘイヘーイッ!!!
子ども
あッ、大丈夫だった??
あなた
うん、!………あり…
子ども
次行くぜーっ!!ヘイヘイヘーイ!!
ありがとう、って伝えられてないんだ。

本当に昔の記憶ならば、伝えなきゃいけない。あの男の子に。
急に場所が変わった。
どこだろう──?
クラスメイト
ねぇ、なんで学校来んの??
クラスメイト
義務教育だから?
あ─────
クラスメイト
なんなの??

クラスメイト
死ね。
────────死ね。
その1言が

どれだけ苦しかっただろう。


突っ立ってないで言い返せばいいのに、そう思う、

多分、昔のわたしに───。


記憶から覚めることがてきない。


苦しい

辛い

助けて


過去を見つめながら、心の中で呪文のように繰り返された。

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